揺蕩う想い
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雀
『ただいまー』
パタパタパタ…
玄関を開けてすぐ、銀時が出迎えてくれた。
銀時
『お帰りー。雨に濡れなかっ‥ちょっと待ってろ、タオル持ってくるから』
タオルで優しく髪を拭いてやる。
銀時
『どうした?』
銀時の声色が心配そうに変わったが、雀は黙ったまま顔を横に振った。
銀時は雀の頬に自分の頬を当てる。
銀時
『冷て。風邪引くぞ?とりあえず風呂入ってこい』
頷いたもののやはり何も言わず、トボトボと風呂に向かう雀。
・・・
雀
『あれ、銀さん?』
目の前に銀時の顔がある。
銀時
『‥ったくお前は、俺にどんだけ心配かけたら気が済むんだ』
雀はソファーに寝かされていた。
雀
『私、お風呂で考え事してて、それで…』
慌てて起き上がる。
雀
『ごめんなさいっ』
銀時
『いいよ。それよりまだ横になってろ』
隣に座り、膝枕してやると雀は顔を赤らめた。
雀
『重くない?足痺れない?』
銀時
『このくらいの重さなんともねーよ』
手櫛で髪を梳きながら横顔を見つめる。
時折気持ち良さそうに目を細めて、猫みたいだ。
銀時
『今日さ、何かあった?』
世間話の体でさり気なく聞いたが、内心物凄く気になっている。
雀の事は何でも知りたい。
雀
(…最低だ)
涙が溢れた。
ついさっきまで高杉と唇を重ねていたのに、今は銀時の心地良さに浸っている。
自己嫌悪から涙が止まらなかった。
銀時
『雀?』
流れる涙で着物が濡れ、泣いていることに気付く。
銀時
『どうした?疲れたか?それとも外で嫌なことあったのか?』
銀時が優しく慰める。
雀
『ごめん、ごめんなさい』
その優しさが今の雀には辛かった。
銀時
『雀ー、銀さんどうしたらいい?』
抱き起こしヨシヨシするが一向に泣き止む気配がない。