二.生殺し(※一部性的描写あり。)
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一回り近く年下なのに、それを一切気にしないのは、彼が大人びているからだろうか。それとも、私が子供っぽいのだろうか。
呑気にそんなことを考えながらも、自分の手を引いて少し前を歩いている沖田の横顔を見ては、深くため息を零した。
「なんでぇ那智。そんな深いため息ついて、そんなに俺と出かけるのが嫌だったってか?」
「いやそうじゃない。ただ、よくも堂々と真っ向から絡んでくるなぁと思って。副長に見つかったら切腹もんだよ。」
呆れた目で彼を見ると、沖田はバツの悪いどころか何かを企んでいるような腹黒い笑みを浮かべて鼻で笑った。
「俺がそんなヘマすると思ってんですかぃ。まだまだ那智も、ツメが甘ぇ。」
「……あ?」
「今回俺たちは、特殊任務ってことで動いてるんで、その辺は心配ないでさァ。」
「……特殊任務?」
自信に満ちた顔でそう言う沖田は、足を止めることなく話を続けた。
「最近町にできた、〝カップル喫茶〟って知ってるかぃ?」
「あー、何かあのあからさまにいかがわしそうな店ね。見たことあるくらいだから実際はよく知らないけど、それが何?」
「実はあそこの店で、密かに薬の取引をしてるっていう噂が流れてるんでィ。」
「……はぁ。…………え?ちょっと待ってよ。それってまさか……!」
「俺たちゃこれから、そこの潜入捜査にあたるんでぃ。」
「なっ、なっ…………!」
ハメられたッッ!!!
那智はそう心の中で叫び、思わず足を止めた。
沖田は腕を引っ張られたような感覚になり、何食わぬ顔で振り返る。
「なんでぇ、那智。なんか言いたげだな……」
「いや言いたいよ、言いたいこといっぱいありすぎる!そもそも一番隊は普段潜入捜査なんてしないでしょうが!なんで今回の任務が私と総悟の二人なの!組み合わせがおかしいでしょッ!」
「何言ってんでぃ。うちでカップル潜入捜査といえば、俺と那智しかいないでさァ。しかも、近藤さんから直々の任務だぜ。」
「……いや、絶対裏で手ぇ回したでしょ。近藤さんがそんな直々に私たち選ぶはずないじゃん。だいたい、普通なら山崎さんと私だもん!」
「山崎と那智じゃ釣り合わねぇ。なんせ山崎は真選組たっての童顔だからな。」
「…お前が言うな、お前が。てかさりげなく私が老け顔とでも言ってんのかコノヤロウ。」
「いいじゃねぇか。その代わり、この任務を成功させれば晴れて代休として非番が貰える。そしたら今度は本気のデートもできるってもんでぃ。」
「いやーもう全然意味わかんないんだけどッ!私のメリットどこッッ!!っていうか人の話を聞けよ!!」
ラチのあかないやりとりに、那智はしびれを切らして思わず叫ぶ。
そんな彼女を見て、沖田はやれやれと溜息をつきながら再び(半ば強引に)足を動かし始めた。
「まぁとにかく、さっさと行ってさっさと終わらせましょうや。」
「……最悪だ。完全に総悟のペースにのせられてる……」
投げやりになった那智は、大人しく彼の手に引かれてついて行く。
そうなった時、沖田は那智に気づかれぬよう含みのある笑みを浮かべながら、目的地へと向かったのだった。
呑気にそんなことを考えながらも、自分の手を引いて少し前を歩いている沖田の横顔を見ては、深くため息を零した。
「なんでぇ那智。そんな深いため息ついて、そんなに俺と出かけるのが嫌だったってか?」
「いやそうじゃない。ただ、よくも堂々と真っ向から絡んでくるなぁと思って。副長に見つかったら切腹もんだよ。」
呆れた目で彼を見ると、沖田はバツの悪いどころか何かを企んでいるような腹黒い笑みを浮かべて鼻で笑った。
「俺がそんなヘマすると思ってんですかぃ。まだまだ那智も、ツメが甘ぇ。」
「……あ?」
「今回俺たちは、特殊任務ってことで動いてるんで、その辺は心配ないでさァ。」
「……特殊任務?」
自信に満ちた顔でそう言う沖田は、足を止めることなく話を続けた。
「最近町にできた、〝カップル喫茶〟って知ってるかぃ?」
「あー、何かあのあからさまにいかがわしそうな店ね。見たことあるくらいだから実際はよく知らないけど、それが何?」
「実はあそこの店で、密かに薬の取引をしてるっていう噂が流れてるんでィ。」
「……はぁ。…………え?ちょっと待ってよ。それってまさか……!」
「俺たちゃこれから、そこの潜入捜査にあたるんでぃ。」
「なっ、なっ…………!」
ハメられたッッ!!!
那智はそう心の中で叫び、思わず足を止めた。
沖田は腕を引っ張られたような感覚になり、何食わぬ顔で振り返る。
「なんでぇ、那智。なんか言いたげだな……」
「いや言いたいよ、言いたいこといっぱいありすぎる!そもそも一番隊は普段潜入捜査なんてしないでしょうが!なんで今回の任務が私と総悟の二人なの!組み合わせがおかしいでしょッ!」
「何言ってんでぃ。うちでカップル潜入捜査といえば、俺と那智しかいないでさァ。しかも、近藤さんから直々の任務だぜ。」
「……いや、絶対裏で手ぇ回したでしょ。近藤さんがそんな直々に私たち選ぶはずないじゃん。だいたい、普通なら山崎さんと私だもん!」
「山崎と那智じゃ釣り合わねぇ。なんせ山崎は真選組たっての童顔だからな。」
「…お前が言うな、お前が。てかさりげなく私が老け顔とでも言ってんのかコノヤロウ。」
「いいじゃねぇか。その代わり、この任務を成功させれば晴れて代休として非番が貰える。そしたら今度は本気のデートもできるってもんでぃ。」
「いやーもう全然意味わかんないんだけどッ!私のメリットどこッッ!!っていうか人の話を聞けよ!!」
ラチのあかないやりとりに、那智はしびれを切らして思わず叫ぶ。
そんな彼女を見て、沖田はやれやれと溜息をつきながら再び(半ば強引に)足を動かし始めた。
「まぁとにかく、さっさと行ってさっさと終わらせましょうや。」
「……最悪だ。完全に総悟のペースにのせられてる……」
投げやりになった那智は、大人しく彼の手に引かれてついて行く。
そうなった時、沖田は那智に気づかれぬよう含みのある笑みを浮かべながら、目的地へと向かったのだった。