Happy birthday
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刹那の誕生日会と聞いて、すっ飛んできた連中に囲まれ楽しそうに話している彼女を見て、銀時はホッとした。
隣にいる新八を見ると、自分と同じような心境だと分かり、思わず口に出した。
「よかったな、喜んでるみてーで。」
「えぇ。苦労したかいがありました。」
「……良くねぇよ。」
二人のそんな間に、ひょっこり沖田が顔を出す。
新八と銀時はぞくりと身体を震わせ、彼の顔を見た。
「旦那ァ、知ってたんですよね?あの人が雨の日に辛い記憶があるの。」
「……あぁ。」
「言ってましたよ。あんたらと一緒にいたからそれもら忘れてたけど、家に帰って一人になった瞬間、あの頃を思い出したって。次あの人にあんなつれぇ顔させんなら、俺ァあんたらをぶった斬りますからね。」
「ヒィッッ!」
「……それはねぇよ。アイツが寂しいと思ったのは、俺があいつにそう思わせちまったのは、最初で最後だ。」
「今の言葉、忘れねぇで下さいよ。俺ァあの人が笑っていれれば、それでいいんでぃ。」
「沖田さん…」
「なになに?もしかして、お姉さんってバカ兄貴の恋人だったの?」
「かっ…神威ッ!?そういや、テメェなんでここに!」
沖田が腕を置いている銀時の反対側に、神威が腕を乗せる。
「俺達も神楽ちゃんに呼ばれたんだ。新しい家族ができたから、お祝いしたい。ここに来てくれって。」
星海坊主が新八と銀時にそう言うと、二人の顔は更に引きつった。
「おいおい、アイツはなんつー奴らにまで声掛けてんだよ…」
「今ここで戦闘が始まったら、間違いなく地球崩壊できる戦力を兼ね揃えてますね……」
「やめろォぱっつぁん、考えるだけで恐ろしい事言うんじゃねぇ。」
新八の道場、兼自宅に招いた人数は数知れず。
手の空いた真選組のメンバーから、かぶき町の四天王と呼ばれた西郷、お登勢、次郎長までもが顔を出している。
それに加え夜兎の神威と星海坊主。
公の場にはいないが、どことなく気配を感じる高杉。
そして攘夷志士である桂に、刹那の誕生日会をやるという話をかきつけてやってきた、快援隊のメンバーまで。敷地内から建物の中まで人で溢れているこの誕生日会など、彼女が主役でなければ集まりそうにない。
「で、どうなの?あんたの恋人なの?」
集まった連中の顔ぶれを見て顔をひきつらせていた銀時に、話を戻させる神威。
なぜか海坊主からも冷ややかな視線が送られてくる。
銀時は二人のそんな様子に違和感を覚えながら、彼らに尋ねた。
「……るせぇな!違ぇよ!なんでテメェがそんなに刹那に興味持ってんだよ。っつーか、いつ知り合ったんだよ。」
「さっきだよ。なんか、神楽と間違えて街で声かけられたんだ。必死になって、真っ青な顔をして、あいつを探してたから。気になっていろいろ話聞いてたら、さ……」
「……そんなに辛い思いをさせちゃったんですね。最初銀さんが賛成しなかったのが、ようやく分かりました。」
「まぁ、結果として良かったんじゃねーの。あいつのあんな顔見れたんなら、十分だろ。」
少し前を見れば、屈託のない心の底から喜んでいる刹那の笑顔が眩しいくらいに輝いている。
銀時も、あんな風に笑う彼女を見たのは久しぶりだった。
神威達も同じように彼女を見つめるが、再び彼の質問により穏やかな空気は壊れた。
「……ねぇ。強いんでしょ。あの人。」
「強えよ。テメェなんかじゃ足元にも及ばねぇっつーの。だから、さっさと諦めて……」
「うん、じゃあやっぱり、俺の子供はお姉さんに産んでもらおう。」
「……はぁ?!オメェ何今訳わかんねぇこと口走ったの?!銀さんの空耳かな?!空耳だよね。おーいお父さん、テメェの息子がおかしなこと言い出してますよー。星海坊主さーん。」
「…いや。あんないい子が、あんな神楽ちゃんが懐いている子がうちの義理の娘になってくれるんなら、俺も大賛成だ。ただ、口説き方にはちょっと問題があるからな。来い、神威!!お父さんが女の口説き方を教えてやる。」
「ぇ。」
「ちょちょちょちょ、何してんのこのバカ親子ッ!口説くって誰をだよ!なんでてめぇまで賛成してんだコノハゲーッ!」
「ハゲてねぇ!俺の毛根はまだ死んじゃいねぇッ!」
「…なんで刹那さんって、あんな変な人達にばっかりモテるんだろう。」
彼女が楽しんでいる姿を傍観していた銀時は、いつの間にか夜兎を相手に言い争いを始める。
新八はそれを止めようとして、半ば巻き込まれつつあった。
そしていつの間にか、その場は敵も味方も関係なく、ただの喧嘩と笑い溢れる誕生日会場となったのであった。
隣にいる新八を見ると、自分と同じような心境だと分かり、思わず口に出した。
「よかったな、喜んでるみてーで。」
「えぇ。苦労したかいがありました。」
「……良くねぇよ。」
二人のそんな間に、ひょっこり沖田が顔を出す。
新八と銀時はぞくりと身体を震わせ、彼の顔を見た。
「旦那ァ、知ってたんですよね?あの人が雨の日に辛い記憶があるの。」
「……あぁ。」
「言ってましたよ。あんたらと一緒にいたからそれもら忘れてたけど、家に帰って一人になった瞬間、あの頃を思い出したって。次あの人にあんなつれぇ顔させんなら、俺ァあんたらをぶった斬りますからね。」
「ヒィッッ!」
「……それはねぇよ。アイツが寂しいと思ったのは、俺があいつにそう思わせちまったのは、最初で最後だ。」
「今の言葉、忘れねぇで下さいよ。俺ァあの人が笑っていれれば、それでいいんでぃ。」
「沖田さん…」
「なになに?もしかして、お姉さんってバカ兄貴の恋人だったの?」
「かっ…神威ッ!?そういや、テメェなんでここに!」
沖田が腕を置いている銀時の反対側に、神威が腕を乗せる。
「俺達も神楽ちゃんに呼ばれたんだ。新しい家族ができたから、お祝いしたい。ここに来てくれって。」
星海坊主が新八と銀時にそう言うと、二人の顔は更に引きつった。
「おいおい、アイツはなんつー奴らにまで声掛けてんだよ…」
「今ここで戦闘が始まったら、間違いなく地球崩壊できる戦力を兼ね揃えてますね……」
「やめろォぱっつぁん、考えるだけで恐ろしい事言うんじゃねぇ。」
新八の道場、兼自宅に招いた人数は数知れず。
手の空いた真選組のメンバーから、かぶき町の四天王と呼ばれた西郷、お登勢、次郎長までもが顔を出している。
それに加え夜兎の神威と星海坊主。
公の場にはいないが、どことなく気配を感じる高杉。
そして攘夷志士である桂に、刹那の誕生日会をやるという話をかきつけてやってきた、快援隊のメンバーまで。敷地内から建物の中まで人で溢れているこの誕生日会など、彼女が主役でなければ集まりそうにない。
「で、どうなの?あんたの恋人なの?」
集まった連中の顔ぶれを見て顔をひきつらせていた銀時に、話を戻させる神威。
なぜか海坊主からも冷ややかな視線が送られてくる。
銀時は二人のそんな様子に違和感を覚えながら、彼らに尋ねた。
「……るせぇな!違ぇよ!なんでテメェがそんなに刹那に興味持ってんだよ。っつーか、いつ知り合ったんだよ。」
「さっきだよ。なんか、神楽と間違えて街で声かけられたんだ。必死になって、真っ青な顔をして、あいつを探してたから。気になっていろいろ話聞いてたら、さ……」
「……そんなに辛い思いをさせちゃったんですね。最初銀さんが賛成しなかったのが、ようやく分かりました。」
「まぁ、結果として良かったんじゃねーの。あいつのあんな顔見れたんなら、十分だろ。」
少し前を見れば、屈託のない心の底から喜んでいる刹那の笑顔が眩しいくらいに輝いている。
銀時も、あんな風に笑う彼女を見たのは久しぶりだった。
神威達も同じように彼女を見つめるが、再び彼の質問により穏やかな空気は壊れた。
「……ねぇ。強いんでしょ。あの人。」
「強えよ。テメェなんかじゃ足元にも及ばねぇっつーの。だから、さっさと諦めて……」
「うん、じゃあやっぱり、俺の子供はお姉さんに産んでもらおう。」
「……はぁ?!オメェ何今訳わかんねぇこと口走ったの?!銀さんの空耳かな?!空耳だよね。おーいお父さん、テメェの息子がおかしなこと言い出してますよー。星海坊主さーん。」
「…いや。あんないい子が、あんな神楽ちゃんが懐いている子がうちの義理の娘になってくれるんなら、俺も大賛成だ。ただ、口説き方にはちょっと問題があるからな。来い、神威!!お父さんが女の口説き方を教えてやる。」
「ぇ。」
「ちょちょちょちょ、何してんのこのバカ親子ッ!口説くって誰をだよ!なんでてめぇまで賛成してんだコノハゲーッ!」
「ハゲてねぇ!俺の毛根はまだ死んじゃいねぇッ!」
「…なんで刹那さんって、あんな変な人達にばっかりモテるんだろう。」
彼女が楽しんでいる姿を傍観していた銀時は、いつの間にか夜兎を相手に言い争いを始める。
新八はそれを止めようとして、半ば巻き込まれつつあった。
そしていつの間にか、その場は敵も味方も関係なく、ただの喧嘩と笑い溢れる誕生日会場となったのであった。