三.侍 時々 姫
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真選組屯所では、険悪な雰囲気が流れていた。
突然沖田隊長の常備している無線の反応があったかと思えば、明らかにそれが破壊された音が聞こえては、回線が途絶えたからだ。
彼に何かあったに違いない、と考えた隊員たちは急いで指揮を取り、彼の救出に向かう。
土方や近藤も総勢で外へと飛び出した。
「あの沖田隊長がやられるなんて…」
「おい、まだやられたと決まったわけじゃねぇ。だが、状況が状況だ。あいつは今、刹那と一緒にいるはずだ。どっちも命とられるような事になってなきゃいいが…」
「えっ!?まさか奥さん、何者かに狙われてたんですか?!」
「誰が奥さんだ!!……いや、そう断言はできねぇ。だが…。くそっ…認識が甘かった…!あいつはいつ狙われてもいい身だっつーのに、何やってんだ俺は!」
「落ち着けトシ、今己を責めても何も解決にならねぇ。…それで、万事屋達に連絡はとったのか?」
「連絡は入れてみたんですが、留守のようでした。さしずめ彼らも、何か動いているかもしれません。」
「よし、では数名奴らの捜索に行かせよう。あいつらにとって、刹那さんは家族みたいなもんだからな。知らせなければいけないだろう」
「で、でも、真選組に預けている刹那さんの身に何かあったと話が広まれば、我々の立場は更に怪しく…!」
一部下がそう近藤に言い返すと、最後まで言い終える事無く言葉を失った。
それもそうだ、自分の顔のすぐ横には、酷く恐ろしく般若のような顔をした土方の拳が壁にめり込んでいるのだから。
土方は話すのをやめた部下をじっと見ては、拳を離す。
近藤はその光景をじっと見つめた。
「今は立場だのうんぬん言ってんじゃねぇ。一人の民間人の命と、俺たち真選組の仲間の命がかかってる。それにあいつらが、俺たち真選組をぶっ潰すような真似はしねぇよ。」
仲間ではないが、これまで幾度となく背中を合わせて闘ってきたからこそ分かる。
万事屋の連中の強さを、信頼できる奴らだこそ今の真実を言う気にだってなれる。そして奴らの力が必要だ。
土方はフッと大きくタバコの煙を吐いては、再び部下たちに告げた。
「テメェらは山崎を筆頭に万事屋の奴らを探し出し、見つけた者から現状を伝えろ。俺たちは総悟達の居場所を特定するために動く。いいか、早急にあいつらを見つけ出せっ!!」
「了解しましたッ!」
山崎を始め、各々が散らばり万事屋のメンバーを探し始める。
土方は何もできなかった自分への怒りを必死に抑え、血が滲むほど強く拳を握りしめては、沖田が使用していた車を探すべく、全速力で駆け出したのだった。