1.序奏
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刹那を苦しめた天人達の部下共は、さほど強いやつはいなかった。
多方刹那の腕を見込んで大した奴を連れていないのだろう。
「エドォォォォォッッ!!!」
立ちはだかる敵を全て蹴散らし、一直線に向かう銀時の圧倒的な力に、エドは既に腰を抜かしていた。
銀時の赤い瞳がまるで射抜くかのような強い殺気で奴を見る。
後方から神楽と新八も次々と天人達を蹴散らし、多方片付けたところで頭上にある浮遊船を見つめた。
「…おい神楽ァ、新八ィ!」
こちらを振り向いたわけではないが、銀時は二人の名を大声で叫んだ。
「上の船ぶっ潰してくんねぇか!なるべく派手に頼むわぁ」
「了解です!」
「了解アル!」
銀時の指示にニヤリと意地の悪い笑みを浮かべ、二人はすさまじい勢いで再び足を動かした。
「さぁてと。」
一方銀時の前にはエドとその護衛二人。戦闘はとてもできそうにない白衣の男だけだった。
「やっ…やってくれたな貴様!!」
「やってくれたのはどっちだ!!刹那を散々こき使ってしまいにゃ物扱いだァ?いいご身分だなぁ、ったく。」
刀を肩に担ぎ、銀時は僅かに口角をあげた。
顔は笑っているものの、鋭い視線と殺気を感じるエド達はさらに恐怖心を覚えた。
「ふ、ふざけるなぁ!!!!」
護衛二人がやけになって銀時に向かって走り出す。
一人は拳銃をポケットから取り出し、一人は刀を鞘から抜き、銀時めがけて攻撃をしかけた。
だが、銀時の怒りに任せた戦闘能力はいつも以上に高ぶっていて、そんな奴らもあっさりと一撃ずつ加えて倒してしまったのだ。
うめき声をあげてその場に崩れ落ちる護衛の二人の姿を見て、とうとうエドは体を震わせ始めた。
「く、くそっ!あの女自ら死に行きやがって!!全部てめぇのせいだ!!」
「あぁ?俺のせいだと?てめぇふざけんのもいい加減にしろよ」
ザっと音を立ててエドの前に仁王立ちする銀時は、見下すように奴を睨みつけた。
威圧感を真に受けて、とうとう見苦しくも奴は開き直り、笑いだした挙句に更に銀時の怒りを更に買うような言葉を発した。
「俺を潰したところで、意味はねぇ!俺のバッグは幕府の連中と繋がってるんだぞ!たかが一人の女の死のために、お前はとんでもない敵をまわすことになる!」
「たかが一人の女?その一人の女にずっと甘えてたのは誰だよ。あいつ一人に全部背負わせて、テメェはえらそうに傍観者気取ってたんだろ?第一、俺はてめぇが幕府に繋がってようが知ったこっちゃねぇんだよ。」
「なっ!!!」
「俺はあいにく、幕府の人間でも天人でもねぇ。ただの馬鹿なサムライだッ!俺は俺のやり方で貫き通すっ!!だからテメェだけはぜってぇ許さねぇって決めたんだ!!くたばれクソ野郎ッ!!!!」
銀時の一振りが、エドを含めた辺り一瞬に凄まじい衝撃が生まれ、視界は砂塵が舞った。
その一撃を土方たちはしっかりと見届け、やがて視界が晴れたその場に、エドが立ち上がってくる気配は微塵もなかった。
奴が倒れている光景を銀時はしばらくじっと見つめていると、神楽と新八が上から降りてきた。
浮遊船は粉々に崩れ落ち、近くの広い河原へと落ちていく。
民間人を守る真選組の二人は、その下に民間人や住宅がなかったことを安堵して息を吐いた。
ようやく一波乱は幕を下ろした。
だが、その場に立ち残った彼らの中で誰一人、喜びを見せるような表情を浮かべるような事はなかったのだった。