星月夜の日常
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「俺が以前から買いためていたチョコが姿を消した。食べたやつは正直に手ェ挙げろ、今なら3/4殺しで許してやる」
瞳孔を開気眉間にしわを寄せた銀時
「3/4ってほとんど死んでんじゃないスかっていうかアンタいい加減にしないとホント糖尿になりますよ」
お茶を冷ましながら飲む新八が言う
『銀ちゃん瞳孔開いてる。糖尿になったら大変だよ、病院痛いよ』
杏子は新八が持って来たお煎餅を食べながら言う
「またも狙われた大使館、連続爆破テロ強行続く…物騒な世の中アルな〜私恐いヨ、パピー マミー」
鼻から血を流しながら神楽が言った
そんな神楽を新八も 杏子も、銀時もガン見する
「恐いのはオメーだよ。うまかったか俺のチョコは?」
「チョコ食べて鼻血なんてそんなベタな〜」
「とぼけんなァァ!鼻血から糖分の匂いがプンプンすんぞ!」
ドカン
いつものように騒いでいると外からすごい音が聞こえた
動きを止める4人。
銀時が外を見に行くと原チャリと人が倒れていた
第5訓 ジジイになってもあだ名で呼び合える友達を作れ
「くらぁぁぁぁ!!」
4人が外に出るとお登勢が事故った男の襟元を掴んで怒鳴っているのが見えた
「ワレェェェェェェ!
人の店に何してくれとんのじゃァァ!!」
『あわわ!ヤバイよあれ!』
杏子と新八は慌てて下に降りて行く、続く神楽と銀時
「スンマセン、昨日からあんま寝てなくて」
「よっしゃ今永眠に眠らせたらァァ!!」
「お登勢さん!怪我人相手にそんな…」
急いで新八が止めに入った
男のけがを見てみると割とひどい…。
杏子は自分のハンカチで男の血を拭っている。
「神楽ちゃん、救急車呼んで」
「救急車ァァァァ!!」
「誰がそんな原始的な呼び方しろっっつたよ、大体おめーも何頬染めてんだ」
杏子の優しさに頬を染めていた男に銀時がドコドコと軽く蹴りを入れようとした。しかしその行動は地面に落とされた沢山の手紙によって止められた。
「飛脚か、アンタ。届け物エライことになってんぞ」
手紙らを拾い上げる銀時
「こ…これ……」
飛脚の男は一つの子包みを手に取ると微かな声で銀時と杏子に前に差し出した
「これを…俺の代わりに届けてください……お願い。なんか大事なものらしくて…届け損なったら俺…クビになっちゃうかも…お願いしまっ……」
言い終わる前に男は意識を失ってしまった
「おいっ!!」
荷物を見つめる4人
とりあえず届け先に届けることにした
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大きな白色の塗装がされた建物…大使館だった
「戌威族っていったら地球に最初に来た天人でしよね」
どうやらここは戌威族の大使館のようだ
「ああ、江戸城に大砲ぶち込んで無理矢理開国しちまったおっかねー奴らだよ。嫌なトコ来ちゃったなオイ」
「オイ」
4人は大使館の前でうろうろしていると誰か話しかけてきた
「こんなところで何やってんだてめーら、食われてえのかあん?」
そこには戌威族のものがいた
『ワンちゃん……』
「ややこしくなったら面倒だろ」
杏子が小さい声で呟くと慌てて杏子の口を手で押さえて小声で注意する銀時
「いや…僕ら届け物頼まれただけで」
新八が戌威族にビビりながら答える
銀時が神楽に荷物を渡すよう言うが神楽はしゃがみこんで、何やら酢昆布をフリフリしている
「チッチッチッ、おいでワンちゃん、酢昆布あげるヨ」
いきなりの出来事に慌てて神楽の頭をひっぱたく銀時だった
戌威族の者は聞こえていないのか会話を続ける
「届け物がくるなんて聞いてねーな。最近はただでさえ爆弾テロ警戒して厳戒体制なんだ、帰れ」
「ドックフードかもしんねーぞ、もらっとけ」
銀時が戌威族の者に荷物を差し出すが、そんなもの食うか と荷物を弾いた
その荷物は飛んでいき大使館の門の中へと入って行く
「「「「あ」」」」
トン
ドカン!!!
荷物が地面に落ちた瞬間ものすごい爆発が起きた
爆破の風吹と共に瓦礫が落ちてくる
そんな様子を真顔で見る銀時と杏子と神楽。そして口を開けて驚いている新八と戌威族の者
「…なんかよくわかんねーけど、するべきことはわかるよ……逃げろォォ!!!!」
銀時がそう言うと杏子、新八、神楽は一斉に走り出す
「待てェェェ!!テロリストォォ!!!」
しかし新八の手が戌威族の者に掴まれてしまう。新八は急いで銀時の腕を捕まえる。銀時は急いで杏子の腕を捕まえる。杏子は急いで神楽の腕を捕まえた。
「新八ィィ!!てめっどーゆー離しやがれっ!」
「嫌だ!1人で捕まるのは!!!」
「俺のことは構わず行け…とか言えねーのかお前」
「私たちに構わず逝って2人とも!だから銀ちゃん、杏子の手を離すネ!!!」
「ふざけんなお前らも道連れだ」
『わわっ!ちょっヤバイよ!わんちゃんいっぱい!』
そんなこんなをしてる間に後ろからは沢山の戌威族が武器を持って襲いかかろうとこっちへ向かってくる
そんな中、1人笠を被り地面に座っていた長髪の男が立ち上がった
「手間のかかる奴だ」
男は犬の頭やら背中やらを渡って銀時達の方へ行く
そして笠をとった
「逃げるぞ銀時、杏子」
「おまっ…ヅラ小太郎か!?」
銀時の言葉を聞き杏子もすぐさま振り返る
そこに居たのは桂だった
『…ヅラ……!?』
「ヅラじゃない桂だァァ!!」
桂はそう言うと銀時にアッパーカットを打つ
「てっ…てめっ久しぶりに会ったのにアッパーカットはないんじゃないの!?」
「そのニックネームで呼ぶのはやめろと何度も言ったはずだ!」
そして杏子に目をやると、すぐに抱きしめた
「杏子!心配したのだぞ!……生きていたのだな…よかった…」
「あってめっっ何してんだよっ!」
『ヅラ久しぶり!ごめんね…心配かけて…でも元気そうでよかった!』
その笑顔に顔を赤くしながらも桂は優しく笑い返した
「オイオイそんなくっつかないでくんない?つーかお前なんでこんな所に…」
銀時は嫉妬しながら言うと後ろから沢山の犬達が来た
「話は後だ銀時!いくぞ!!」
「チッ」
5人は走っていった
そんな姿を双眼鏡で覗く男がいた
土方十四郎だった
「とうとう尻尾出しやがった。山崎、何としても奴らの拠点おさえてこい」
「はいよっ」
山崎は部屋を後にする
土方は桂の載った手配書を握っていた
「天人との戦で活躍したかつての英雄も、天人様様の今に世の中じゃただの反乱分子か。この御時世に天人追い払おうなんざ大した夢想家だよ。」
そう言うと土方はゴミを寝ている男に投げつけた
「オイ、沖田起きろ。お前よくあの爆音の中寝てられるな」
沖田は体起き上がらせるとアイマスクを外す
「爆音って…またテロ防げなかったんですかィ?何やってんだィ土方さん。真面目に働けよ」
「もう一回眠るかコラ」
土方は自分の刀を抜くとその刃を眺める
「真選組の晴れ舞台だ。楽しい喧嘩になりそうだ」
場所はどこぞのホテル
テレビには先程の大使館の映像が流れていた
「バッチリ映っちゃってますよ、どーしよ姉上に殺される…」
「テレビ出演…実家に電話しなきゃ」
神楽と新八はテレビに映った自分たちの姿を見ていた
銀時は畳に横になって、杏子は机の上のお菓子を食べていた
「なんで僕らがこんな目に…唯一桂さんに会えたのが不幸中の幸いでしたよ……。こんな状態の僕らかくまってくれるなんて、、銀さんと杏子さんの知り合いですよね?一体どーゆー人なんですか?」
「「んー、テロリスト」」
新八の質問に銀時と杏子は声を合わせて行った
「はィ!?」
新八は訳の分からなそうな顔で驚いている
すると襖が開き、桂が部屋に入って来た
「そんな言い方はよせ。この国を汚す害虫天人を打ち払いもう一度侍の国を立て直す。我々が行うのは国を護るがための攘夷だ。卑劣なテロなどと一緒にするな」
「攘夷志士だって!?」
「なんじゃそらヨ」
汗を新八と杏子と一緒に煎餅を食べる神楽
「攘夷とは20年前の天人襲来の時に起きた外来人を排そうとする思想で、高圧的に開国を迫ってきた天人に危機感を感じた侍は、彼らを江戸から追い払おうと一斉蜂起して戦ったんだ。でも天人の強大な力をみて弱腰になっていた幕府は侍達を置き去りに勝手に天人と不平等な条約を締結。幕府の中枢を握った天人は侍達から刀を奪い彼らを無力化したんだ。その後主だった攘夷志士が大量に粛清されたって聞いたけど…まだ残ってたなんて……」
「……どうやら俺達ァ踊らされたらしいな」
「?」
「なァ オイ、飛脚の兄ちゃんよ」
銀時の視線の先には今朝事故った飛脚の男がいた
「あっほんとネ!あのゲジゲジ眉デジャブ!」
「ちょっ……どーゆー事っスかゲジゲジさん!」
神楽と新八は飛脚の男を見る
「全部てめーの仕業か 桂。最近世を騒がすテロも、今回のことも」
銀時が桂に向かって言う
杏子あ無言で真っ直ぐ桂を見ていた
「たとえ汚い手を使おうとも手に入れたいものがあったのさ」
桂はそう言うと自分の刀を持つ
そしてその刀を銀時と杏子に差し出した
「銀時、杏子……この腐った国を立て直すため、再び俺とともに剣をとらんか。白夜叉と血に染められた天満月、そう恐れられたお前らの力再び貸してくれ」
つづく
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