星月夜の日常
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「おかわりヨロシ?」
「てめっ何杯目だと思ってんだ。ウチは定食屋じゃねーんだっつーの。そんな飯食いてーならファミレス行ってお子様ランチでも頼みな!!」
場所はスナックお登勢
神楽とお登勢は文句(?)を言い合っている
「ちょっとォ!銀時!何だいこの娘!もう5合も飯食べてるよ!どこの娘だい!」
お登勢は銀時達に向かって文句を言った
銀時や杏子、新八はげっそりとしている
「5合か…まだまだこれからですね」
「もうウチには砂糖と塩しかねーもんな」
『砂糖と塩が残っただけマシなのかも…』
言葉をポツリポツリいう3人
「なんなんだいアイツら。あんなに憔悴しちまって…」
少し心配するお登勢の視界に
神楽が炊飯器ごとご飯を食べる姿が入った
「ってオイぃぃぃ!まだ食うんかいィィ!ちょっと誰か止めてェェェ!!」
第4訓 第一印象がいい奴にロクな奴はいない
「へェ〜じゃああの娘も出稼ぎで地球に…金欠で故郷に帰れなくなったところをアンタらが預かったわけ……バカだねェ。アンタ家賃もロクに払えない身分のクセに」
「俺だって好きで置いてるわけじゃねぇよ、あんな胃拡張娘」
銀時がそう言った瞬間コップが銀時の顔に当たってきた
「なんか言ったアルか?」
「「『言ってません』」」
杏子と新八とお登勢は口を揃えて言った
銀時は白目を向いて机に倒れている
「いだだだだ」
『銀ちゃん大丈夫…??」
杏子が心配して銀時の顔を覗き込む
銀時はいきなりの顔の近さに顔を真っ赤にした
すると横から布巾が差し出された
「アノ大丈夫デスカ?コレデ頭冷ストイイデスヨ」
布巾を差し出してきたのはおかっぱの頭に猫耳を生やした顔の濃い…おばさん??とにかく、銀時も杏子も初めて見る顔だった
「あら?初めて見る顔だな。新入り?」
「ハイ。今週カラ働カセテイタダイテイマス。キャサリン言イマス」
キャサリンは丁寧に自己紹介した
「キャサリンも出稼ぎで地球に来たクチでねェ。実家に仕送りするために頑張ってんだ」
『ほー、すごいですね!よろしくお願いします!』
「たいしたもんだ。どっかの誰かなんて己の食欲を満たすためだけに……」
銀時がそういうと、また横からコップが飛んで来て銀時の顔にヒットした
「「「『言ってません』」」」
次はキャサリンも混じって言うのだった。
「すんませーん」
そんなこんなをしているとスナックのドアが開き役人の人が入って来た
捜査に協力してほしいとのことだ
『何かあったんですか?』
「この辺でさァ店の売り上げ持ちに逃げされる事件が多発してて、なんでも犯人は不法侵入してきた天人らしいんだがなんか知らない?」
「知ってますよ。犯人はコイツです」
銀時が神楽を指差して言う
その指を神楽はへし折った
「おまっ…お前何さらしてくれとんじゃァァ!」
「下らない冗談嫌いネ」
『もー銀ちゃんが悪いよ今のは』
「杏子!やっぱ杏子は私の味方ネ〜」
神楽は嬉しそうにそう言うと杏子に抱きついた
「てめっ銀さんの杏子になにやってんだよ!」
「お前のじゃないアル、私のネ」
言い合いをする銀時と神楽
呆れて2人を見る新八とお登勢
役所の人も少し呆れてる様子だった
「…なんか大丈夫そーね」
「ああ、もう帰っとくれ。ウチはそんな悪い娘雇ってな…」
ブォンブォンブォン
外からスクーターのエンジンがかかる音が聞こえる
「アバヨ腐レババア」
そこには銀時のスクーターに乗ったキャサリンがいた。
「キャ……キャサリン!!まさかキャサリンが…」
「お登勢さん店の金レジごとなくなってますよ!」
「あれ。俺の原チャリもねーじゃねーか」
『私の木刀もないや』
「あ…そういえば私の傘もないヨ」
3人はキョロキョロするが見つからない
キャサリンの方を見ると大声でバーカと言っている
「あんのブス女ァァァァ!!」
「血祭りじゃァァァァ!!」
銀時と神楽は役所の人が乗って来たパトカーに乗り込むとエンジンをかけ始めた
新八が慌てて外へ出てくる
『銀ちゃん!?神楽ちゃん!?』
「ちょっ…何やってんの!?どこ行くの!?」
役所の人は銀時達が走り出すのを止めようとするが結局止まらず…パトカーは走り出した
お登勢はパトカーの後ろ姿を無言のまま眺めていた
「ねェ!とりあえずおちつこうよ2人とも!!
僕らの出る幕じゃないですってコレ、たかが原チャリや傘でそんなムキにならんでもいいでしょ」
新八は額に汗を垂らしている
杏子は神楽に運転をじっくり眺める
「新八、俺ぁ原チャリなんて本当はなんてどーでもいいんだ。そんなことよりなァ、シートに昨日借りたビデオ入れっぱなしなんだ。このままじゃ延滞料金とんでもないことになるどうしよう」
「あんたの行く末がどうそようだよ!」
『えぇ!?それは大変だ!銀ちゃんお金ないから私のから引かれちゃうよ〜』
「杏子さん今そんな心配する!?」
「延滞料金なんて心配いらないネ
もうすぐレジの金が丸々手に入るんだから」
「お前はそのキレイな瞳のどこに汚い心隠してんだ!」
新八はツッコミに手いっぱい…です…
「そもそも神楽ちゃん免許持ってんの!なんか普通に運転してるけど」
「人はねるのに免許なんて必要ないアル」
「オイぃぃぃ!ぶつけるつもりかァァ!!」
キャサリンは後ろから銀時達が追いかけてることに気づき路地に入って行く
「ほァちゃあああああ!!!」
神楽はハンドルを思い切り切り路地に入って行く
「オイオイオイオイ」
「なんかもうキャサリンより悪いことしてんじゃないの僕ら!」
銀時は杏子の頭を自分の体で護りながら手で自分の頭を護り、新八は椅子にしがみついてる
「死ねェェェェアルキャサルィィィン!!」
ボンっ
「あれ?」
…
「あれェェェェ!!」
パトカーは川へと落ちて行った
キャサリンは川に落ちずパトカーの様子を眺めてる
「そこまでだよキャサリン!」
キャサリンが声の方をみるとそこにはお登勢が立っていた
「残念だよ、あたしゃアンタのこと嫌いじゃなかったんだけどねェ。家族のために働いてるっていうアレ、アレもウソかい」
「…お登勢サン…アナタ馬鹿ネ。世話好キ結構。デモ度ガ過ギル、私ノヨウナ奴二ツケコマレルネ」
「こいつは性分さね、もう直らんよ。でもおかげで面白い連中とも会えたがねェ……。」
着物の裾から煙草を出し口にくわえる
「ある男はこうさ、ありゃ雪の降った寒い日だったねェ」
タバコの煙は高く空へと消えて行く
まるで遠い日を思い出すような
「ある男はこうさ。ありゃ雪の降った寒い日だったねェ」
ーーーーーーーーーーーーー………
ーーーーーー……
ーー…
あたしゃ気まぐれに旦那の墓参りに出かけたんだ
お供え物置いて立ち去ろうとしたら
墓石が口利きやがったんだ
「オーイ ババー、それまんじゅうか?
食べていい?腹減って死にそうなんだ」
「こりゃ私の旦那のもんだ。旦那に聞きな」
そう言ったら間髪入れず
そいつはまんじゅうを食い始めた
「なんつってた?私の旦那」
ーーーーーー…
ーーーーーーーー……
ーーーーーーーーーー………
「
お登勢はキャサリンに尋ねた
キャサリンはバイクを鳴らして威嚇してる
「死人が口聞くかって、だから一方的に約束して来たって言うんだ」
キャサリンはついにバイクを走らせた
お登勢は話続ける
「この恩は忘れねェ、
アンタのバーさん…老い先短い命だろうが
この先はあんたの代わりに俺が護ってやるってさ」
お登勢が言い終わるか言い終わらないかのタイミングで銀時は川から飛び出して、キャサリンに向けて木刀を振り揚げた
ゴン
カチャ
キャサリンの手に手錠がかけられた
銀時とお登勢は橋に背を預け2人で話している
「仕事をくれてやった恩を仇で返すたァよ、仁義を解さない奴ってのは男も女もみにくいねェ ババァ」
「家賃を払わずに人んちの二階に住みついてる奴はみにくくないのかィ?まァいいさ、今日は世話んなったからね。今月の家賃くらいはチャラにしてやるよ」
「マジでか?ありがとうババァ、再来月は必ず払うから」
「何さりげなく再来月スッ飛ばしてんだ!」
そんな2人を微笑みながら眺める杏子だった