星月夜の日常
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「侍の国」
僕らに国がそう呼ばれていたのは
今は昔の話
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第1訓 天然パーマに悪い奴はいない
「だからバカおめっ…違っ…
それじゃねーよ!そこだよそこっ!!」
「す、すみません。剣術しかやってこなかったものですから」
「てめェェェエまだ剣引きずってんのか!!」
店長に殴られる眼鏡の少年
「侍も剣ももうとっくに滅んだんだよ!それをいつまで侍気取りですかテメーは!あん?」
大きな声で怒鳴る店長
『銀ちゃん、なんかこの店やだよ、違うとこ行かない?』
「ンなこと言ったってもうパフェ頼んじまったよ」
『パフェ食べたら帰ろ』
店の居心地の悪さを感じる杏子と
パフェを待つ銀時
「オイオイそのへんにしておけ店長。オイ少年、牛乳頼む」
そう言ったのはヒョウみたいな天人
言われた通り少年は牛乳を持って行く
「我々が地球に来たばかりの頃は事あるごとに侍達がつっこんできたもんだが、こうなると喧嘩友達なくしたようでな」
ドガシャンッッっ
「ついちょっかい出したくなるんだよ」
天人に足を突っかけられコケる少年
牛乳が溢れる
「なにやってんだ新八!!」
店長が怒鳴る
杏子はすぐに立ち上がると新八と呼ばれる少年のところに駆け寄った
『大丈夫?怪我はない?これで拭いて』
そういうとハンカチを新八に渡す
うわぁなんて綺麗で優しい人なんだ
新八は顔を真っ赤にして目を丸くしている
「お客さんスミマセン、ハンカチなんていいんでコイツは」
店長は杏子にそう言うと、次は天人に向かって頭を下げる
「スンマセン、おら新八、オメーが謝んだよ!」
店長は新八の前髪を思いっきり引っ張って立たせようとする
「おい」
ガシャンッm
銀時は一言発すると店長の顔面にストレートパンチを食らわせた
「なんだ貴様ァ!!廃刀令の御時世に木刀なんてぶら下げおって!」
天人達は立ち上がり銀時に言う
「ギャーギャーギャーギャーやかましんだよ、発情期ですかコノヤロー」
「見ろコレ…てめぇらが騒ぐもんだから俺のチョコレートパフェが お前コレ……まるまるこぼれちゃったじゃねーか!!」
銀時は木刀で思い切り天人達を叩きつける
「貴様ァ何をするか!我々を誰だと思って…」
「俺ァなァ!医者に血糖値高過ぎって言われて…
パフェなんて週一でしか食えねーんだぞ!」
あっという間に先ほどの天人達を倒してしまった
「店長言っとけ 味は良かったぜ。けーるぞ杏子」
銀時は杏子と一緒に去って行った
少年…新八は口を開けてその後ろ姿を見ていた
「ハイハイちょっとどけてェ!」
どこからかピィピィと笛の音が聞こえる
新八はその音の方を見る
「あっいたいた!お前か木刀振り回してる侍って」
「えっっちょっと待っ…違います!」
「こりゃ国際問題になるぜ…エラいことしてくれたな」
「だから僕は違いますって!」
「ハイハイ言い訳は凶器隠してから言いなさいよ」
新八の腰には天人の血の付いた木刀が刺さっていた
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『さっきの子大丈夫かな?』
「大丈夫だろ。んなことよりな〜やっぱダメだなオイ。糖分とらねーとなんかイライラす…あ、銀さんと甘いことでもす…」
ちょっと顔を赤くして言おうとする銀時
しかしそれは誰かの叫び声によって掻き消された
「おいィィィィイ!!」
銀時と杏子は声の方を見る
『あ、さっきの子』
「あ、さっきの子 じゃねーよ!よくも人を身代わりにしてくれたなコノヤロー!あんたのせいでもう何もかもめちゃくちゃだァ!」
スクーターで走っている銀時と杏子の後ろを
走って追いかけてくる新八
「律儀な子だな、木刀返しに来てくれたの」
「違うわァァ!役人からやっとこさ逃げて来たんだよ!店長まで僕が下手人だって言うし」
「切られたなそりゃ。バイトクビになったくらいでガタガタうる…」
「今時侍雇ってくれる所なんてないんだぞ!明日からどうやって生きてけばいいんだチクショー!」
銀時はうるせェな、と言う感じで杏子の手を自分の腰にしっかり巻きつけると思いっきりブレーキを踏んだ
キィィィィイ
いきなり止まったスクーターに新八の股間がぶつかる
「杏子大丈夫か? ったくギャーギャーやかましんだよ腐れメガネ!!自分だけが不幸とか思ってんじゃねェ!」
『銀ちゃん言い過ぎ』
銀時と新八が言い合っているとスーパーからにこにこ笑顔の女性が出て来た
「あら?新ちゃん?こんなところで何をやっているの?お仕事は?」
「げっ!姉上!!」
「仕事もせんと何ブラブラしとんじゃワレ ボケェ!」
新八の姉と思われる女性は新八に蹴りを入れ顔を数発殴り始めた
『あっあのそんなに殴ったら弟君死んじゃいますよ!』
「あら綺麗なひと。でもごめんなさい今月ピンチなんです。アンタ(新八)のチンカスみたいな給料もうちに必要なんだよ!!」
杏子が止めに入るが新八の姉は殴ることをやめない
銀時はこっそり杏子を呼ぶとスクーターを走らせようとする
「まっ待ってェ姉上!こんな事になったのはあの男のせいで…あ゛ー!待ておい!!」
「ワリィ俺ら 夕方からドラマの再放送見たいか…」
銀時が ら と言ったと同時に新八の姉はにっこりと笑ってスクーターに乗った銀時だけ捕まえた
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「いやあのホント…スンマセンでした
俺もあの…登場シーンだったんで ちょっとはしゃいだっていうか…調子に乗ってました スンマセンでした」
『すみませんでした…』
ボロボロの銀時と傷ひとつない杏子
「あなたはいいのよ杏子さん
ゴメンで済んだらこの世に切腹なんて存在しないわ
廃刀令のあおりで門下生は全て去り、姉弟2人でバイトして形だけ繕って今まで2人で必死に頑張ってきたのに…
お前のせいで全部パーじゃボケェェ!!」
「落ち着けェェ姉上!!」
「新八くんm君のお姉さんゴリラにでも育てられたの!!待て待て待て落ち着け!切腹はできねーが俺だって尻ぐらいもつって ホラ」
そういうと銀時は一枚の紙を出した
「…何これ?名刺…万事屋 坂田銀時?月野杏子?」
「頼まれればなんでもやる商売やっててなァ
この俺 万事屋銀さんが なんか困ったことあったら何でも解決してや…」
「だーからお前に困らせられてんだろーが!」
「仕事紹介しろ仕事!!」
「落ち着けェ!仕事は紹介できねーが!バイトの面接のとき緊張しないお呪いなら…あれ杏子なんだっけ?」
「なんだっけじゃねーよいらんわァ!」
床に鼻血を出して倒れる銀時
それを心配そうに見る杏子
『銀ちゃーん、意識ありますかー?』
「姉上…やっぱりこんな時代に剣術道場やってくなんて土台無理だよ。こんな道場必死に護ったところでぼくらなにも……」
「損得なんて関係ないわよ
親が大事にしてたものを子供が護るのに理由なんているの?」
「でも姉上 父上が僕らに何をしてくれたって…」
新八が言いかけたときドアが何者かによって蹴り破られた
ドカァダン
「くらァ今日という今日はきっちり金返してもらうで〜ワシもう我慢でけへん、イライラしてんねんもん!」
キノコヘアの天人がそこには立っていた
「オーイ借金か オメーらもガキのくせにデンジャラスな世渡りしてんな」
銀時が起き上がって言う
杏子は何も言わずに真顔で眺めている
「何をごちゃごちゃぬかしとんねん!早よ金持ってこんかいボケェェ!」
「ちょっと待って今日は…」
「こっちはお前らのオトンの代からずっと待ってんね!金払えん時はこの道場売り飛ばすゆーて約束してたよな!あの約束守ってもらおか!」
「ちょっと!待ってください!」
「なんやもうええやろ!金だけ残して死にさらした馬鹿親父に義理なんて通さんでエエわ!捨ててしまえこんな道場…」
キノコヘアがそう言い終わる前に杏子が立ち上がって殴ろうとした
が、先に新八の姉…妙が先に殴っていた
「この女(アマ)!!何さらしとんじゃ!」
キノコヘアの仲間が新八の姉の頭を床に叩きつけた
「姉上ェェ!!」
「このボケェ…女やと思って手ェ出さんとでも思っとんかァ!」
キノコヘアは妙に向かって拳を振るおうとしている
その手を銀時が掴んだ
殺気をムンムンに出して
「そのへんにしとけよ
ゴリラに育てられたとはいえ女だぞ」
「なっ…なんやワレェ!この道場にまだ門下生なんぞおったんかィ!!」
銀時はスッと掴んでいた手を離す
「…ホンマにどいつもこいつも…
もうええわ!道場に件は…
せやけどなァ姉さんよォその分アンタに働いて返してもらうで」
そう言うとキノコヘアは胸ポケットからちまいの紙切れを出した
「ノっノーパンしゃぶしゃぶ天国だとォ!!」
新八が驚きながら言う
「簡単にゆーたら空飛ぶ遊郭や
今の江戸じゃ遊郭禁止されとるけど空の上やったら役人の目も届かん、やりたい放題や
色んな星野べっぴんさん集めとったんやけどあんたやったら大歓迎やで
まあ道場売るか体売るかゆー話や どないするん」
キノコヘアは続けて言う
「そこにおるべっぴんさんのがええけどな
あんたやったら借金全部チャラにしたるけど」
杏子を指差して言った
銀時は気にくわない顔をして杏子を自分の方に近づける
「ふざけるな、そんなの行くわけ…」
「わかりました行きましょう
そこにいる女性は関係ありません、私だけで十分です」
新八が断ろうとしたにも関わらず妙は了承した
「こりゃたまげた孝行娘や、そこの姉ちゃんが居ないのは残念やけどあんたでもいい金になるやろ」
「ちょ姉上!なんでそこまで…もういいじゃないか!!ねぇ!!姉上!!」
新八の呼びかけに立ち止まる
「新ちゃん、あなたの言う通りよ
こんな道場護ったっていいことなんて何もない
苦しいだけ…でもねェ 私…捨てるのも苦しいの
どうせどっちも苦しいなら私はそれを護るために苦しみたいの」
新八は妙のその言葉に何も返せなかった
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新八は竹刀を振り回している
「んだよチキショー!バカ姉貴がよォォ!父ちゃん父ちゃんってあのハゲが何してくれたってよ、たまにオセロやってくれたぐらいじゃねーか!」
「父ちゃんハゲてたのか」
『銀ちゃんはハゲないといいね』
「いや精神的にハゲて…っってアンタらまだいたんですか!しかも人んちで何 本格的なクッキングに挑戦してんの!」
銀時と杏子は大きなホールケーキを作っていた
「いや俺定期的に甘いもん食わねーとダメなんだ俺」
『ちょっと甘さが足りないよ』
手作りホイップを味見する杏子
『…新八くんこのままでいいの?』
「ねーちゃん追わなくていいのか」
「…知らないっすよ、自分で決めて行ったんだから
姉上もやっぱ父上の娘だな そっくりだ
父上も義理だの人情だの言ってるお人好しで…どうしてみんなあんな不器用かな、僕はもっと器用に生き延びてやる…」
「そーかい…でも 俺にはとても
お前が器用になんて見えねーけどな」
涙を流している新八
新八にハンカチを渡す杏子
そして銀時と杏子は立ち上がった
「侍が動くのに理屈なんていらねーさ
そこに護りてェもんがあるなら剣を抜きゃいい
姉ちゃんは好きか?」
銀時が聞くと新八は頷いた
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銀時のスクーターに3人乗りする
銀時、新八、杏子の順
新八の腰に杏子の手があることを意識して緊張する新八
「杏子さん…あっっあのッッちッ近いです…」
顔を真っ赤にして言う新八
『くっ付かないと乗れないよ』
銀時は杏子とくっ付いてる新八が気に食わなく鼻をほじった手を新八の手に擦りつけた
「オイなんだこれ汚ねーよ!!!
それよりも 絶景の夕陽を見ながら天国へ 第一便午後四時出航
やばい!もう船が出ます!もっとスピードでないんですか!」
「いやこの間スピード違反で罰金とられたばっかだから」
「んなこと言ってる場合じゃないんですって!姉上がノーパンの危機なんですよ!」
[そこのノーヘルとまれコノヤロー道路交通違反だコノヤロー]
空飛ぶパトカーが近づいてくる
「大丈夫ですぅ頭固いから」
[そーゆー問題じゃねーんだよ規則!!」
「うるせーな かてーって言ってんだろ」
役人に頭突きする銀時
空を見ると船が出発していた
『銀ちゃん!新八くん!船が!!」
「あああ!ノーパンしゃぶしゃぶ天国出発しちゃった!どーすんだァあんな高く…あ゛あ゛姉上がノーパンにぃ」
[なんだとぉノーヘルの上にノーパンなのか貴様!]
役人がそう言うと銀時はキラーんとドヤ顔をした
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「お妙でございます。可愛がってくださいまし」
「だから違うゆうとるやろ!そこでもっと胸の谷間を強調じゃ!」
その頃お妙はキノコヘアに練習をさせられていた
「胸の谷間なんて18年生きてきて一回もできたことないわよ」
「あ、すまん。やりたくてもできへんかったんかィ
まァええわ!次!実技!パンツを脱ぎ捨ていよいよしゃぶしゃぶじゃー!」
脱がないお妙にキノコヘアは無理やり脱がそうとする
「今更怖気づいたところで遅いゆーねん!これも道場にためや!我慢しーや!」
「キャアアアア!」
お妙が叫んだ時船にパトカーが突っ込んできた
「アカンでこれパトカーやん!役人が嗅ぎつけてきよったか!」
「安心しなァ コイツはただのレンタカーだ」
声の方を見るとそこにいたのは彼らだった
「どーも万事屋でーす」
『無理やり脱がそうとするなんて最低ですね』
「姉上ェ!まだパンツはいてますか!」
お妙とキノコヘアは驚いている
「……新ちゃん!」
「おのれら何さらしてくれとんじゃー!
新八 お前 こんな真似さらして道場タダですまんで!」
「道場なんて知ったこっちゃないね
俺は姉上がいつも笑ってる道場が好きなんだ
姉上に泣き顔見るくらいならあんな道場いらない」
「新ちゃん…」
「ボケがァ!たった3人で何できるゆーねん!
いてもうたらァ!!」
たくさんのキノコヘアの手下のキノコヘアが集まってきた
「杏子、俺が引きつけとくから杏子はアイツら頼む。てめー(新八)は脱出ポッドでも探して逃げろ」
杏子は銀時の言葉に頷く
新八は驚いていた
「あんたは?!」
「てめーは姉ちゃん護ることだけ考えろや
俺は俺の護りてェもん護る 杏子、気をつけろよ」
『うん!銀ちゃんも気をつけて!』
キノコヘアは銃を構える
「何をごちゃごちゃぬかしとんじゃ死ねェェ!」
銀時は木刀を抜くと的を見る見るうちに倒して行く
「はィィィィイ次ィィィィイ!!」
どんどん倒れていく敵
「何!?でたらめだけど、強い!!!」
新八とお妙は驚いていた
「杏子ッッ!!新一ぃぃぃ!いけェェ!」
「新八だボケェェェ!」
そういうと杏子と新八とお妙は走って部屋を出る
しかし敵がどんどん迫ってくる
『新八くん脱出ポッド!探して!私が彼らを引くから!先行って!』
そう言うと杏子も刀を抜き次々と切っていく
その姿はとても美しい
「つ、強い!!!しかも綺麗だ!!」
新八は妙を連れて脱出ポッドを探しにいく
「新ちゃん いいのあの人達…
いくらなんでも多すぎよ敵が
なんであそこまで私たちのこと……」
「そんなのわかんないよ!
でもあの人達は戻ってくる!
だってアイツらに中にはある気がするんだ
父上が言ってたあの…」
『うわっっっ銀ちゃんッッッッ!?』
大きな杏子の声が聞こえた
新八とお妙が後ろを見ると杏子をお姫様抱っこしてこちらに戻ってくる銀時の姿があった
「ホントに戻ってきた!キツかったんだ!
思ったよりキツかったんだ!!
ちょっと頼みますよ!数十行しか持ってないじゃないですか!」
「バカヤロー(偽)小説家にとって数10行はスゲー長いんだぞ!いいから脱出ポッド探せ!そこは!?」
銀時が言った場所に入ってみる
「『なにこれ??』」
「動力室!?」
「いきどまりや追っかけっこはしまいやでェ」
キノコヘアは銃を向けてきた
「哀れやの〜昔は国を守護する剣だった侍が今では娘っ子1人護ることもでけへん鈍や
おたくらに護れるもんなんてもうなんもないで
この国も…空も わしら天人のもんやさかい」
「国だ 空だァ?くれてやるよ んなもん
こちらと目の前のもん護るのに手一杯だ
それでさえ護りきれずによォ
今まで幾つ取り零してきたかしれねェ」
銀時は杏子を降ろすと杏子のことを見る
「俺にはもうなんもなかったけどよォ
もう一度チャンスくれたんだ
それにせめて目の前で落ちるものがあんなら
拾ってやりてェのさ」
そう真っ直ぐ言った
「しみったれた武士道やの〜
もうお前はエエわ…去ねや」
剣を構えてキノコを睨みつける杏子
「おぉ〜怖い姉ちゃんや、えらいべっぴんさんやからもったいないのォ、まあエエ、姉ちゃんも去ね」
「ちょっ あきまへんて社長!アレ に弾当たったらどないするんですか
船もろともおっ死にますよ」
「アカン忘れとった」
銀時はそれを聞くと アレ に登り始め
よいしょよいしょ
「って…登っちゃってるよアイツ!オイぃ!
ちょい待ちィ!アカンでそれ!この船の心臓…」
「客に大事なもんは俺の大事なもんでもある
そいつを護るためなら俺ぁなんでもやるぜ!!」
銀時は高く木刀を上に上げると船の心臓を貫いた
船が横に傾く
「何 この浮遊感、気持ち悪っ!」
銀時はそう言うと杏子に抱きつく
『銀ちゃん吐かないでね』
「おい呑気だな!てか落ちてんのコレ!?落ちてんの!?」
ギャァァァッァァア
ゴパン!!!
船は水の中に落ちていった
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「あんな無茶苦茶な侍見たことない」
「でも結局助けられちゃったわね」
新八とお妙が座りながら話している
その少し向こうで銀時と役人が言い合っていた
「ンだよォ!江戸の風紀を乱す輩に逮捕に協力してやったんだぞ!パトカー拝借したのくらい水に流してくれてもいいだろが!!な!杏子!!」
「拝借ってお前パトカーも俺もボロボロじゃねーか!ただの強盗だ ボケ」
杏子は銀時の隣で銀時と役人の言い合いを やれやれ という感じで眺めている
「…姉上 俺…」
「行きなさい
あの人達の中に何か見つけたんでしょ
行って見つけてくるといいわ あなたに剣を」
「私は私のやり方で探すわ
大丈夫もう無茶はしないから
私だって新ちゃんの泣き顔見たくないからね
それに…杏子さん、新ちゃんのお嫁さんにいいしね」
「…姉上」
_________例え剣を捨てる時が来ても
魂におさめた真っ直ぐな剣だけはなくすな________
新八は父に言われたことを思い出す
新八には銀時達の魂が確かに光っているようみえたのだ
だったらその光を眺めるしかない
新八は銀時と杏子の方へ駆けて行った