初月の少女
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今日、花火大会があることを町に行った時に知った高杉は桂と銀時には内緒で杏子を誘うつもりでいた。
高杉は松陽の部屋から出ると杏子を探して廊下を歩く。すると廊下の縁側にアイスを食べて暑そうにしている杏子がいた。
「暑いな、今日も」
高杉が杏子にそう言うと
杏子は手を扇子のようにして高杉を仰いだ
そんな姿が可愛くて少し頬が染まる
「今日祭りがあるらしいんだ、俺と行こうぜ、2人で」
勇気を出してちゃんと2人でと言った
そう言わなきゃ杏子は絶対に桂と銀時を誘うからだ
『お祭り!?わー!行きたい!銀ちゃんとヅラはなんで行かないの?』
不思議そうに聞く杏子
「俺が2人がいいからだよ」
そう言うと納得してなさそうな顔をしたが
すぐに まあいいや というように鼻歌を歌い始めた
杏子にとって初めての祭り
高杉にとっても好きな女との初めての祭りだった
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『わー!晋助!あれなに?銀ちゃんの頭みたい』
綿あめをみて銀時がでてくることに少し妬いたが高杉自身も銀時にようだと思った
「食うか?」
そう言うと高杉は綿あめを買い杏子に渡した。
杏子は買ってもらうことに少し遠慮していたが綿あめを食べるとすぐに笑顔になった
次はかき氷
どんどん美味しそうなものが目に入ってきて困ってしまう
『かき氷はやっぱ美味しい〜、晋助も食べる?』
何気ない一言で高杉は目をぱちぱちさせる
一口貰う、つまりそれは間接キスだ
こんなチャンスはないと貰おうとするが
心臓がうるさ過ぎて食べれない
杏子は 食べないの? と言うような不思議そうな顔でこちらを見ていた
パクッ
『ふふ、美味しい?』
呑気に尋ねてくる杏子
しかし味なんてわからない、高杉の顔は真っ赤だった
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杏子なら晋助と一緒にお祭りへ行ってますよ
銀時と小太郎も一緒に行ってるのではなかったんですか?
松陽の言葉を思い出す銀時
「あんにゃろォォォお!杏子を独り占めしようって魂胆かよくそォォォオ!!」
「そうはさせたくないから俺らは走っているのだろう、なァ銀時!」
今、桂と銀時は走っていた、
お祭りに向かうために
しかし祭り会場についても人が多過ぎてどこに高杉と杏子がいるのかわからなかった
「っっどこだよ!!」
「いたぞ銀時!!!」
まるで強盗犯を追う警察
桂は人ごみの間から高杉と杏子が歩いているところを見つけた
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花火まであともう少し
人ごみに紛れそうになると裾を捕まえてくる杏子
そんな行動がいちいち高杉の心臓の動きを速くする
1番心臓が速くなったとき高杉は杏子の手を握っていた
「人ごみに紛れたら危ねェだろ」
高杉は勇気を出して手を引いたにも関わらず
皮肉なものに杏子はよく銀時に手を繋がれていたので特別感はあまりなかった
しかしいつもはこんなことをしない高杉のため驚いたのは事実だった
『……晋助…?』
しばらく無言であるいた
「そろそろだな花火」
そう笑顔で言う高杉
しかしその笑顔はすぐに終わりジト目で顔に怒りマークをつけている
「おいおい何しに来たんだよ!」
そこには銀時と桂がいた
2人は意地悪そうにニヤける
『銀ちゃん!ヅラ!』
「ヅラじゃない桂だ!おい晋助なんで俺たちも祭りに誘わないんだ!!」
「ばかそこじゃねェだろ!なんでてめェ抜け駆けしてんだよ!!」
晋助は2人で花火を見ようと思ってたのに
とため息をつく
その後は4人で花火をみた
『ねぇ晋助、ごめんね2人って言ったのに』
高杉にしか聞こえないように小さい声で言う杏子
その表情はとても申し訳なさそうだった
「全然構わねェよ、次2人で行ければな」
にっこり笑う高杉
その笑顔を見て自分も笑顔になる杏子
『ありがとう!』
杏子がそう言うと高杉は杏子の頭に掌をぽんぽんと二回置いた