初月の少女
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「杏子、よかったら町までいかないか?」
杏子にそう言ってきたのは桂だった。
『町??えっ行けるの!?』
「もちろんだ!2人で行こう!」
町へ行けると聞き笑顔を見せる杏子。
「「何が2人でだよ!!」」
銀時と高杉が桂に蹴りを入れる。
「俺たち4人で行くんだろばーか」
銀時達は松陽に頼まれ、町へお使いに行くのだ。
松陽に頼まれたのは桂、銀時、高杉だけだったがせっかくなので杏子も連れて行くことにした。
『うわ〜!!私逃げ回ったことはあるけど町をこんな自由に歩くの初めて!!』
ゆっくり町を体感するのが初めてだった杏子はテンションが上がっていた。嬉しそうな笑顔に3人も自然と笑顔になる。
「杏子の初めてもらっちた〜」
「おめーが言うと如何わしいんだよばか!」
言い争いを始める高杉と銀時。
そんな2人に構わず桂と杏子は店を見ていた。
「おー!見てみろ杏子!可愛い髪留めがいっぱい売っている!」
『わー、綺麗だね!!ヅラの長髪すごく綺麗だから似合いそう…』
そう言って髪留めを桂の頭に近づける杏子。
「ヅラじゃない桂だ!はっははは、こういうのは侍がつけるものではないよ、杏子は綺麗だから似合いそうだ!」
そういうと杏子の髪に当ててみせるのだった。
「おお!!やっぱり似合うではないか!」
『ふふ、ありがとう』
その笑顔に桂は頬を染めて目を背けた。
「ちょっとヅラくーん?なーにしてんのー?」
「そーだぞヅラァ、早く先生に頼まれたもん買って帰んぞ!」
先程まで喧嘩をしていた銀時と高杉がこちらに来た。
「ヅラじゃない桂だ!」
『えへへ、ごめんね!じゃあ行こっか!』
改めて出発しようとする。
「あっっ!すまないがちょっと厠へ行ってくる、先に行っていてくれ」
桂がそう言うので3人は先にお使いの場所へ行った。
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お使いを終え松陽の元へ帰る4人。
『今日は楽しかったな〜!また4人で来ようね!』
楽しそうにスキップをしながら歩く杏子。
そんな姿を3人は微笑ましく思った。
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松陽の元に着くと杏子は桂に呼ばれた。
「杏子、ちょっといいか」
なにやら小声でヒソヒソと話しかける。
そんな桂につられて自分も小声になる杏子。
『どうしたの??』
「これ、杏子に似合うと思ってな」
そう言って取り出したのは先程見ていた店の髪留めであった。
『え!ヅラ、これ!!』
顔を上げる杏子。
「ヅラじゃない桂だ! 秘密だぞ」
そう言って微笑む桂。
『ありがとう!嬉しい!!』
自分に向けられたとびっきりの笑顔に顔が真っ赤になる桂であった。