束の間の夢と永遠の夢
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「……これは?」
「今日の試合で、ティーダが活躍して勝ちますように、怪我しないで帰ってきますようにって願いを込めた、ノクス特製御守り。ほら、有り難く受け取って」
ノクスは俺の手を掴むなり、その御守りを握らせた。
そんな無理矢理渡さなくたって、ノクスがくれる物なら、喜んで受け取るのに。
手の中の御守りに視線を落とすと、ノクスの一生懸命さがひしひしと伝わってきた。
ノクス、本当に家事裁縫が苦手だもんな。
歪な縫い目と、中央に縫い付けられた小さなブリッツボールのワッペンは、お世辞にも形がいいとは言えなかった。
でも、ノクスが頑張ってくれた事。
そして、俺の事を思って作ってくれたんだという事が伝わってくるなら、それで十分だ。
「ノクス、ありがとう。でも、ちゃんと寝て欲しいッス。ほら、目の下に隈が出来てる…」
「ん……」
目の下をそっと指の腹で辿ると、ノクスはくすぐったそうに目を細めた。
幸せそうな表情に、ティーダも思わず笑顔になる。
ノクスから受け取ったばかりの御守りを、ティーダは自分のズボンにしっかりと括り付けた。
こうして結んでおけば、スフィアプールの中で激しい動きをしても取れない筈だ。
