束の間の夢と永遠の夢
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もしかしたらアーロン、らしくもなく私に気を遣ってくれたのかも知れないな。
私がこの旅の終わりにどんな選択をするのかを見越して。
もしそうであるなら、アーロンには悪い事しちゃったな。
そこまで深刻に考えて、この提案をした訳じゃなかったから。
「ノエル……」
「キマリ!!」
声を掛けられて振り返ると、其処にはキマリが居た。
彼がユウナの側にいないのは珍しい。
「どうしたの?キマリも一緒に泳ぐ?」
「いや、キマリは泳がない。海に来る事が決まった時、ノエル本当に嬉しそうだった。今日は、何があってもキマリがユウナを守る。ノエルは海を楽しめ」
「…キマリ……ありがとう。それじゃあ行ってきます!!」
キマリは普段無口だけど、たまに話す言葉に重みや優しさがあって。
だから油断していると、ついつい泣きそうになってしまう。
私はそれを堪えて何とか砂浜を駆け抜ける。
さらさらの白い砂は蹴り上げても少しも痛くなくて、寧ろ太陽に温められて気持ちがいいくらいだった。
「ノエルッ、早く来るッス!!」
ティーダとリュックが私に大きく手を振っている。
私はそれに答えながら砂浜を駆け抜けた。