束の間の夢と永遠の夢
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私の言葉に、ティーダは大きく頷いた。
躊躇いを見せる素振りもなく、間髪入れず。
その態度は私を安心させた。
それ以上に真摯な態度なんて、存在しないとさえ思える。
「私、きっと君よりずっと、貪欲、だよ?きっと君を困らせるよ?」
「ノエルは滅多に甘えてこないから、それぐらいで丁度良いッス」
「私、死にたくない。君にも、消えて欲しくない。でも、ジェクトも助けたい。ユウナもキマリも、アーロンも、みんなみんな守りたい」
「上等ッス!!」
私とティーダは顔を見合わせて笑った。
そしてどちらからともなく指を絡ませる。
子供のように。
ただ、互いを求めて。
「行こう、私達なら、きっと大丈夫、だから」
確証などないのに。
ただ君が居てくれるなら、私は何だって出来る。
何にだってなれる。
そんな気がするんだ。
私達は駆け足でブリッジを後にする。
背にした夕日が、私達の足元に影を作っていた。
最期の瞬間まで
私の手を離さないでいて
命の灯火が潰えるその瞬間まで
私の姿を目に焼き付けて
この世の終わりの記憶を
私だけにして
叶うなら
君の最期も私に頂戴──
《終》