束の間の夢と永遠の夢
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正直なところあの子を見るたびに戸惑うんだ。
あの子はあまりにそっくりだから。
《確かに君は》
ティーダがスピラに来てから暫く経った。
慣れた、とは言えないかも知れないが、来たばかりの頃のように、ザナルカンドとの風習の違いに戸惑うことも少なくなった。
時々そのギャップに悩まされるけれど、ルールーを筆頭に分からないことがあれば事細かに教えてくれるから、困るようなことはほとんどなかった。
ユウナのガードとして旅立つことになって、ルカでアーロンと再会して。
少しずつ分かってきていた。
この世界の隠された真実。
「変われない」人達と死の螺旋。
そして。
自分の父親がシン、だということ──
いつになれば元のザナルカンドへ帰れるのか。
不安がないと言えば嘘になる。
それでもティーダは帰ることを諦めずにひたすら前だけを見つめていた。
後ろを振り返ってしまったら二度と、幼馴染みが待つはずのザナルカンドへ帰れないような気がして──
「どうしたの?暗い顔して。ユウナに笑いながら旅したいって言われたばかりじゃなかった?」
少女の声でティーダは思考の世界から現実の世界へ引き戻される。
青すぎる海と空を眺めていたティーダは少女──ノエルの方を振り返った。
ノエル
ティーダの前に佇むこの少女こそが、今のティーダの悩みの種だった。