束の間の夢と永遠の夢
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
私とシューインの間に長い沈黙が訪れる。
シューインはどういうつもりでこの沈黙を守っているのかは知らないけれど、私としては“あんな”映像を見せられたあと、本人を前にしてどういう接し方をすればいいのか分からない。
相変わらず何故か腕は掴まれたままで、身動きすることを許してもらえない。
私は仕方なく、何気なく空を見上げた。
雲一つない空に輝く星に目を向けた。
「空、綺麗だね」
「あ?……あぁ、そうだな。このスピラの、ザナルカンドから見る空はずっと変わらないな」
「…千年前から、ずっと?」
私はぽつりと呟くように言った。
でも私は敢えてシューインの顔は、瞳は見ない。
千年前の話をする時はいつもそう。
真っ直ぐに彼を見据えることが出来ない。
だって怖いんだ。
何処か遠くを見つめるシューインが。
過ぎ去った日々を懐かしむシューインが。
レンのことを愛しく語るシューインが。
今、私の側にいるはずなのに、別の世界に生きている人のように思われて。
私がそうするものだから、いつからかシューインもその時は目を合わせないようになった。
今もシューインは星を眺めている。
もう燃え尽きてしまったかも知れない宇宙の輝きを。
「そう…だな、千年前からずっと。変わらずにずっと此処にあって、それでもキレーなもんもあるんだな」
「うん、悪いことばかりじゃないよ」
「良いことばっかりでもないけどな」
「そう…だけどさ……」
シューインは私の言葉をすぐに否定した。
何の躊躇いもなく、あっさりと。
相変わらずシューインの考えは変わっていないらしい。
うん、私の力ではまだ彼を動かせない。
きっと彼を改心出来るのはレンだけなんだ。
そう思うとやっぱり辛い。