束の間の夢と永遠の夢
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原因は……よく分からない。
私たちには到底分かるわけではないし、スフィアスクリーンを製作したシンラくんでさえ、その原因は分からなかった。
ただそれでも、それは確かな真実を私たちに見せた。
揺るぎない事実。
千年前にベベルの地下で起こったこと。
ヴェグナガンを、一人の召喚士をめぐって。
目を、閉じてしまいたかった。
耳を、塞いでしまいたかった。
幸せそうにレンに微笑みかけるあなたを見たくなかった。
ねぇ、あなたはまだ一度だって私にそんな笑顔を見せてくれたことないよ。
人を小馬鹿にしたような笑みか、憎悪に満ちた表情しか見たことない。
でも、だからこそ。
私は目を背けることが出来なかった。
逃れることが出来なかった。
ほんの一秒、一瞬でもあなたを見ていたかったから。
……重傷だな。
自分でもぼんやりとそう思う。
もう遠い昔にこの世界から居なくなってしまった人。
そんな人を、こんなにも好きになるなんて。
このスピラを壊そうとしている人。
そんな人に心を奪われてしまうなんて。
これは背徳というのだろうか。
私が心から信じる人に対して。
私を無条件に信じてくれている人に対して。
何度もこの胸に宿る想いは“嘘”なんだと自分に言い聞かせた。
間違っているのだと。
でも、何度やっても駄目だった。
誤魔化せなかった。
自分に対して嘘を付けなかった。
欺けなかった。
抑え付けようとしても。
我慢しようとしても。
気持ちが自分の内側の、一番奥からどうしようもなく、とめどなく溢れてくるの。
あの人に。
シューインに逢いたい、って──