眠れる獅子と星の雫
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なにも無料奉仕でやってるんじゃない
見返りを求めているの
何の見返りも求めないなんて
私は聖人君子じゃないんだ
ただ、私は
君の笑顔が見たいだけ──
《下心を押し隠して》
自分にこんなことが出来るなんて思ってもみなかった。
誰かのために何かをする、なんて。
ずっと、そんなことは馬鹿らしいって思っていたから。
自分さえ良ければ、それで良かった。
他の人なんて、どうでもいいと思ってた。
だって、私はここへ来るまで一人だったから。
一人なら、誰かのために何かをする必要なんてないから。
必死にキスティス先生の話を聞きながらデータをまとめる。
今度のテストに出るみたいだから、聞き逃す訳にはいかない。
今日欠席している彼──スコールのためにも。
彼とは少し前にバラムガーデンで出会ったばかりだ。
スコールの性格もあってか、それほどスコールのことを詳しく知っている、という訳でもない。
ただの知り合い、よりは親しくなったのではないかと自分では思っているけれど、彼の中で私がどういうカテゴリーに所属しているのかは分からない。