束の間の夢と永遠の夢
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私の答えをみんなは黙ったままで見守っていた。
ユウナなんて今にも泣き出しそうだ。
「…そっか。分かった」
ティーダはそう言ってから、私の体をぎゅっと抱きしめた。
それは、まるで友達に別れを告げる時のような抱擁で。
私は小さくティーダに感謝した。
「ずっと、一緒にいられなくてごめんね」
「謝るなよ…もっと引き止めたくなるだろ」
「そ…だね」
震えるティーダの体を私もぎゅっと抱きしめ返す。
「泣き虫」ティーダの姉のように。
私は自分からそっとティーダの体を離した。
これ以上抱きしめられたら、別れがもっと辛くなる。
「あーッ、チィだけずるい!私も!」
そう言って、リュックも体当たりのように私の体を抱きしめる。
回された腕にものすごい力が込められていて少し痛い。
でも、“痛い”なんて言えない。
リュックの心はきっと、もっと痛いんだろうから。
リュックは本当に私のことを慕ってくれていたから。
従姉妹で召喚士のユウナよりもずっと、ずっと。
「何かあったらすぐに連絡してよ、飛んでくから!」
「うん、すぐにリュックに連絡する」
「絶対だからね!」
「うん。約束」
指切りを交わして私はリュックの頭を撫でた。
もう暫くは触れられない感触を確かめるようにゆっくりと。
「じゃあ…私たちもう行くね」