束の間の夢と永遠の夢
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確かにリュックの言う通りだ。
力を合わせてユウナを死なせない、って決めたのに。
究極召喚を使う、その前に。
「俺、ノエルがいないなんて嫌ッス!!キマリもそうだろ!?」
ティーダに突然話を振られたキマリではあったけれど、すぐに頷いた。
そして大きな手で私の頭を撫でてくれる。
私はその温かさが気持ちよくて目を閉じる。
そんな私に染み入るようにキマリの低い声が響く。
「キマリもノエルとは離れたくない。でもノノエルが決めたことなら、キマリ引き止めない」
「キマリ…格好つけんなよ!」
大人なキマリの意見にティーダがつっかかる。
だがキマリはティーダに目を向けることはせず、真っ直ぐに私だけを見てくれている。
「アーロン!あんたもノエルを引き止めろよ!ノエルは大事な娘みたいなものだ、ってあんた言ってただろ!?ノエルがこのまま行っちゃってもいいのかよ!」
ティーダは必死になって私を止どまらせようとしてくれている。
まだ出会って何ヵ月しか経っていないのに、私のことを本当に大切な仲間だと思ってくれている。
それって本当に嬉しい。
ティーダにけしかけられてアーロンはゆっくりとした動作で私を見た。
鋭い眼差しの中に見え隠れする優しさに私は思わず後退りしてしまいそうになる。
「俺たちにお前はなくてはならない存在だ。お前もそれは分かっているだろう?」
「…分かってる、つもり」
「それが分かっていて…俺が行くなと言ってもお前は行くのか?」
アーロンの言葉の重みに押し潰されそうになる。
きっとアーロンは私が選択することの重みに堪えられないと思っているんだ。
だからわざと冷たい言葉を投げ掛けてくる。
「それでも、行く」
私はきっぱりと言い放った。