本当の君を探して
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いつか、そんな日が来るんじゃないかと思っていた
私はそれを望んでいるのか、恐れているのか分からない
君が私に会いに来てくれることは嬉しい
でも君が傷ついていくのは見たくない
私はもう、守られたくないんだ
私は守られるに値しない存在だから
私は君を守りたいんだ──
《別れる前にキスをして》
私は思わず自分の耳を疑った。
聞き間違いならいいのに、と願わずにはいられなかった。
いつかこの日が来ることをいつの頃からか予想はしていた。
君の眼差しが、口調が、纏う空気が変化したことを私は気付いていたから。
「クラウド……もう一度……言って?」
私は縋るような気持ちを込めて、そう口にした。
それは、クラウドの意思を固めるだけに過ぎないと、心のどこかで理解していたけれど。
「だから、俺、ソルジャーに志願しようと思うんだ」
何故、とは聞けなかった。
だってその理由は常々クラウドから耳が痛くなるほど聞かされていたから。
「俺、頑張ってくるから!しばらくイフに会えなくなるけど……でも頑張るから!」
拳を握り締めて真剣な眼差しを向けてくるクラウドに、私は曖昧に笑って頷いた。
それ以外にどう反応を示せばいいのかが分からなかった。
笑顔で応援すればいいのか、怒って、泣いて引き止めればいいのかさえ判断できなかった。
私のそんな煮え切らない表情に、クラウドが切なげな顔をする。
「イフは反対?俺がソルジャーになるの」
「違う!……そうじゃないの。ただ不安なだけ」
私の言葉にクラウドは首を傾げる。
私が言ったことの意味が分からないらしい。
でも、それは当然と言えば当然の事なのかも知れない。
だって、まだ私自身がその答えを見つけあぐねているから。