本当の君を探して
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その今の形を壊そうとしてまで、クラウドは一体何がしたいのだろう。
このエアリスの教会で、彼なりの答えが見つかった、とでも言うのだろうか。
「いつか、イフが俺に言ったことがあっただろ?“クラウドはエアリスのことが好きなんだよ”って。イフがそう言うから、もしかしたら俺は本当にエアリスが好きなのかもしれないと思った」
クラウドは堰を切ったように話し始めた。
私はクラウドに抱きしめられた状態のままで黙って聞いている。
言いたいことは沢山ある。
でも、とりあえずそれは今は後回しだった。
クラウドのことを、私は少しでも知りたいから。
「だから俺、記憶を辿ってエアリスに会いに行ったんだ。古代種の神殿があった場所も忘らるる都もアイシクルロッジも。エアリスが協力してくれて色んな場所へ行った」
初めはクラウドの言葉の意味がわからなかった。
だってフェンリルも飛空挺もなしに、私たちが旅した世界中を回れるわけがないのだ。
エアリスの協力、それはきっとライフストリームの中の話だと思う。
意識だけを意識で作り出した世界へ導く。
古代種だからこそ出来ること。
「あの旅の中で、俺は確かにエアリスのことを考えていた。でもそれ以上に、いつだってイフのことを考えていたんだ。ライフストリームの中に落ちた時も、北の大空洞でセフィロスを倒した時も。ホーリーが発動しているときも。エアリスを感じてはいたけれど、イフのことばかり心配してた」
何だか、愛の告白みたいだと思った。
うん、愛の告白に違いないんだと思う。
どうしてか、私のことなのに、遠い場所のことのように感じていた。
実感が沸かなかった。
クラウドがエアリス以上に私のことを気にかけていてくれたなんて。