本当の君を探して
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ルーファウスもツォンも黙ったまま私の言葉を待っていた。
私はそれに急かされる形で、言葉を紡いだ。
「クラウドがいなくなっちゃったんだけど、何処に行ったか、知らない?」
「仕事にでも出掛けてるんじゃないのか、と」
私が最初に考えたことを、同じようにレノも口にした。
でも確か暫くは仕事は入っていなかったはずだ。
カダージュたちの一件の後は、クラウドは何処に仕事に行く時も必ず場所を教えてくれていた。
それなのに今回は何の連絡もない。
「仕事じゃないの。それは分かる」
「知り合いの所に行っているんじゃないのか?」
ルーファウスの言葉にも私は首を横に振る。
すでに知り合いには携帯から連絡を取った。
バレットやシドやヴィンセントにも連絡してみたけれど、誰もクラウドの行方は知らなかった。
仲間以外にも連絡したし、クラウドが行きそうな場所も当たってみたけれど無駄だったのだ。
「フェンリルを使って探してるんだけど……まだ見つからなくて…」
私が俯いてしまうと、ツォンが頭を撫でてくれた。
まるで兄が妹にするかのように。
「まだ探していない箇所もあるだろう?我々も協力する」
「ツォン…それを決めるのは私だ」
「あ…申し訳ありません、社長」
「ふん…君はイフのこととなると、手がつけられなくなるな。まあ、イフの望みなら協力は惜しまんがな」
「ありがとうございます」
ルーファウスとツォンのやりとりが終わると同時に、入口の扉が開いた。
その奥には見慣れた二人の姿があった。
太陽の光を反射して煌めく金の髪を肩口で真っ直ぐに切り揃えた女と、スキンヘッドに漆黒のサングラスを身に付けた恐持ての男だった。