本当の君を探して
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緑豊かで長閑かなヒーリンにルーファウスたちのいるロッジがある。
砂塵を巻き上げながらフェンリルを停車させ、スタンドを立てる。
フェンリルから下りると、二階からレノが炎のように赤い髪を振り乱しながら手を振っていた。
「イフ!久しぶりだな、と」
「うん、久しぶり!」
私も右腕をぴんと伸ばし、大きく振ってそれに応えた。
それを見たレノは笑顔のままで階段を駆け降りてくる。
「あのバイクの音がしたから、絶対イフが来たと思ったんだぞ、と」
「相変わらず耳、いいんだね、レノは」
「まあな。今日はクラウドの野郎は一緒じゃないのか、と」
レノはきょろきょろと金髪碧眼の男の姿を探している。
だが生憎今日は私だけだ。
クラウドを探す為に此処に来たのだから。
「そんなにクラウドがいないの、気になる?」
「全然だぞ、と。イフが一人でヒーリンに来たことなんて一度もなかったから、何処に隠れてるのかを探してるんだぞ、と」
「……レノ?フェンリルに跨がってたのが、私一人だったの、見てたよね?」
「……冗談だぞ、と」
絶対冗談じゃないな、と思いながら、私はレノに手を引かれながら階段を上る。
ヒールの音がのんびり響いて、その音を聞いていると神羅ビルにいた頃をまるで昨日のことのように思い出された。
「社長!イフが来ましたよ、と」
レノが声をかけながら扉を開ける。
するといつの間にか小さめではあるが社長デスクが復活していた。
前にヒーリンを訪れた時には、ルーファウスは車椅子を使っていた為に机はなかったのだ。
そしてルーファウスは椅子に深く腰掛け、私をその瞳に映した。
勿論その傍らにはツォンがいた。