本当の君を探して
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光も射さぬ大地
その場所に芽吹く
小さな命
それは貴女の祈りの力
貴女の願いの結晶
だから此の場所の花たちは
こんなにも美しく咲き誇るのだろうか──
《私達が赦される場所》
私はフェンリルを走らせていた。
風を切り、このバイクの持ち主の元へ向かう為に。
ティファの経営するエッジのセブンスヘブンに止められたままになっていたフェンリル。
クラウドがフェンリルに乗らずに出かけるということは、滅多にないことだった。
デリバリーサービスという仕事上のこともあるが、プライベートでもクラウドは常にフェンリルと行動を共にしていた。
それこそ「いつでも一緒」という表現が適切だと思えるくらいに。
「…とりあえずヒーリンのルーファウスたちの所に行ってみるか……」
カームや忘らるる都、クラウドと二人で作ったザックスのお墓。
その他にもクラウドが行きそうな所は一通り行ってみた。
でも何処も外れでクラウドの姿はなかった。
それどころか、クラウドに関する情報すら全く掴めなかった。
クラウドが進んでヒーリンに向かうとは思えない。
それでも他に思い当たる節がなかった。
それにルーファウスやツォン、レノたちに久々に会ってみるのも悪くない。
カダージュたちの一件の後、私は色々と後始末に追われてなかなか会いに行く時間を取ることが出来なかったからだ。
イリーナはきっと喜んでくれると思う。
最近は電話でしか話せなかったし。
私はフェンリルのスロットルを回し、ヒーリンへ向けてスピードを上げた。