研磨「なんでいるの？」

悠「年始は親戚の挨拶回りに行かないといけないし、今日しかないなって思って。来ちゃダメだった……？」

研磨「ダメ……じゃないけど。急はやめて。せめて前もって連絡して。じゃないと準備できないから」

悠「準備？研磨、部屋汚いの？」

研磨「そうじゃない……心の」



＊＊＊



悠「疲れたー……部屋の片付け、もうしんどいー……」

研磨「ちょっと休憩したら？集中力切らしたままやっても非効率でしょ」

悠「それもそうだよね！」

研磨「ゲーム、する？」

悠「するするー！」

黒尾「おい研磨、こいつをサボらせんな！」

悠「ちぇー……」



＊＊＊



悠「研磨くーん！もうすぐ年越しそばできるよー！ゲーム中断して準備手伝ってー！」

研磨「……わかった」

悠「ありがとー」

研磨「ねぇ、そんなに温めなくてもいいんじゃない……？」

悠「？」

研磨「熱々なの、あんまり得意じゃないんだけど」



＊＊＊



悠「研磨さーん、眠いならベッドで寝てくださーい」

研磨「んん……寝てない」

黒尾「いや、目瞑ってますよ、研磨さん」

悠「年越しだけでいいなら後で起こしてあげるよ？」

研磨「だめ。クロと二人とか、そんなの……」

悠「……」

黒尾「おーい、女子にあるまじきにやけ顔してるぞ、お前」



＊＊＊



悠「あけましておめでとー！」

研磨「うん」

悠「新年早々もうゲームしてるし……」

研磨「別に見たいテレビもないし。でもちゃんと待ってたでしょ」

悠「？」

研磨「行くんじゃないの、初詣？」

悠「行く！」