切島「み、見るんじゃねえ！」

こばむ「えー、だって、ねぇ？」

芦戸「ねぇ？」

こばむ「切島くんに猫耳だなんて、ねぇ？」

芦戸「似合わないと思ってたけど、意外や意外、似合ってるからびっくりだよー！」

こばむ「ねー！」

切島「……なんでおまえじゃなくて俺に生えてんだ」

こばむ「ん？」

切島「なんでもねぇ！相澤先生探してくる！」

こばむ「あ、待ってよ！写真撮らせてよー！」



＊＊＊



こばむ「突然ですが、猫耳が生えてしまいました」

切島「！」

こばむ「切島くんの髪のツノっぽいのとちょっと似てる…？」

切島「いや、全然ちげえだろ！？」

こばむ「……可愛い？」

切島「か……か、か、か……」

こばむ「……」

切島「俺には言えねえー！可愛いなんて言えねえー！」

こばむ「あっ、ちょっ、切島くんどこ行くの！？」



＊＊＊



こばむ「切島くん！」

切島「おわっ……！ど、ど、どうした！？俺になんか用か！？」

こばむ「……えっと、相澤先生が呼んでたよ？」

切島「そ、そうか！わざわざありがとな！」

こばむ「……」

麗日「どしたん？」

こばむ「切島くんがそわそわしてるこの光景、一ヶ月前も見たような……」

麗日「うん、ほらもうすぐホワイトデーだから」

こばむ「そわ島くん、毎月大変だなぁ」



＊＊＊



切島「叶！」

こばむ「わっ……！ど、どうしたの、大きな声で」

切島「あ、わ、悪い！これ、おまえに渡したくて」

こばむ「ありがとう……あ、もしかしてホワイトデーの？開けてもいい？」

切島「ここで！？あ、いや、おお、いいぜ！」

こばむ「……くまちゃん」

切島「……」

こばむ「……ふふ」

切島「な！？なんで笑うんだ！？あ、もしかして趣味じゃなかったか！？」

こばむ「ううん、くまちゃん大好きだよ。すごく、可愛い」

切島「じゃあなんで……」

こばむ「この可愛いくまちゃんを、切島くんがお店でうんうん悩みながら選んでくれたのかと思ったら……ふふ」

切島「わ、笑うなよー！」



＊＊＊



芦戸「わー！ほんとにちっちゃくて可愛い！」

こばむ「えー……私は大きい方がいいんだけどな」

切島「どうした？」

芦戸「こばむの手が小さくて可愛いねって話！ほら、切島も手貸して！」

切島「おわっ」

芦戸「ほら！切島の指の第一関節まで届いてない！可愛い！」

切島「あ、ほんとだ、可愛いな」

こばむ「！」

切島「どうした？」

こばむ「き、切島くん、今可愛いって……」

切島「あ！」