こばむ「疲れたー…」

相澤「大丈夫か？」

こばむ「えげつない人でした」

相澤「だから言っただろう、やめておけと」

こばむ「でもクラスのみんなは行くって言うから…」

相澤「…楽しかったのか？」

こばむ「はい！それはもちろん！」

相澤「夕食の支度、手伝ってやるからしばらくゆっくりしてろ」



＊＊＊



こばむ「明日から仕事とか信じられない。年末年始あっという間すぎる」

相澤「それを俺の前で言うか」

こばむ「……すいません」

相澤「……」

こばむ「……肩でもお揉みしましょうか、先生？」

相澤「そうだな、頼む。一時間ほどたっぷりとな」

こばむ「鬼！指もげる！」

相澤「指はもげん」



＊＊＊



こばむ「……」

相澤「どうした？」

こばむ「先生って生徒からのチョコは──」

相澤「受け取らんな」

こばむ「ですよね」

相澤「……」

こばむ「……」

相澤「食べればなくなるチョコよりも、俺はお前の座学の成績がよくなることを期待するよ」

こばむ「です…よねぇ……」



＊＊＊



相澤「……はぁ」

こばむ「あんまり嬉しそうじゃないですね」

相澤「ん？何がだ？」

こばむ「猫耳。相澤先生、猫好きだから喜ぶかと思ってたんですけど」

相澤「俺が猫になってどうする」

こばむ「……それもそうですね」

相澤「まぁ、お前が個性事故に巻き込まれなくて済んでよかった」

こばむ「その節はどうもありがとうございました……」



＊＊＊



こばむ「相澤先生、すいません……」

相澤「どうした？」

こばむ「朝から個性事故に遭ってしまって、猫耳が……」

相澤「……！」

こばむ「特に困るわけでもないんですけど、みんなの視線が気になって……抹消、お願いできますか？」

相澤「……困らないのなら、そのままでも──」

こばむ「先生！？」

相澤「……冗談だ」

こばむ「(間が気になる……)」