最初で最後の君との約束
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私がそう言えば、珪くんは作業の手を止めて、窓の外を見つめた。
その瞳が何だかすごく切なげで。
私の胸が締め付けられるように痛んだ。
どうして、そんな悲しそうな顔をするの。
私、何か珪くんの気に障るようなことを言ってしまったんだろうか。
「珪くん…?」
「俺も…思い出してた。梨紅に初めて出会った日のこと」
私と珪くんが初めて出会った日。
それははばたき学園の入学式の日。
あの白い協会の前。
私が慌てて入学式に行こうと急に振り返ったものだから、いつの間にか側にいた珪くんに気付かずにぶつかってしまったんだっけ。
もしあの日にあんな出会い方をしていなかったら、私はきっとこんな風に珪くんと親しくなれなかったと思うんだ。
きっと挨拶を交わしたり、何気ない会話をするくらいの仲で、高校生活の三年間を終えてしまっていたに違いない。
「入学式の日に、教会の前で私が珪くんにぶつかっちゃったんだよね。それで珪くんに起こしてもらって──」
私があの日の記憶を辿りながらそう言えば、私を見つめる珪くんの瞳がますます悲しげな色に包まれてしまった。
