最初で最後の君との約束
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初めは少し苦手意識を持っていた。
綺麗すぎる顔立ちに、すらりとした長身、人を寄せ付けない雰囲気。
私とは何もかもがかけ離れていた彼は、別世界の人だとさえ思っていた。
だけど、実際に話して、触れ合って。
本当の「葉月珪」を知ってから、私は急速に彼に惹かれてしまった。
“有名人”としての葉月珪ではなく、ただ一個人としての葉月珪に。
珪くんは、私と何も変わらない。
寂しがりで、ちょっと慌てん坊なところもあったりして。
時々ボケたりもするし。
…まあ、お互いにボケ属性みたいだから、珪くんがボケたことに、すごく後になってから気付いたりするんだけど。
「どうした?手、止まってる」
珪くんの声に気付いてはっと我に返る。
いつの間にか珪くんの顔を見ながら、物思いに耽ってしまっていたらしい。
私は頭を振ってそんな考えを振り払って、笑った。
「何でもない。少し考え事してただけ」
「珍しいな、お前が手を止めるほど考え込むなんて」
「そう、かな。珪くんと過ごした日のこと、思い出してたんだ」
