最初で最後の君との約束
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出来上がったハンバーガーセットが冷めかけた頃に、梨紅は漸くやってきた。
コートは翻っているし、髪は若干乱れたままだ。
どうやらかなり急いでやってきたらしい。
十分後に上がることが出来ると言っていたが、実際にはもう二十分以上経っている。
律儀な彼女の事を考えれば、無理もない話なのかも知れない。
「ご、ごめんね。待たせちゃって…」
息を切らせながら言う梨紅に、俺は首を横に振る。
いつもなら苛々したりしたとしても、梨紅を前にすると、その感情はどこかへいってしまう。
別段梨紅が何かした、という訳でもないのに。
「べ、別にそんな大して待ってねぇよ…!」
「…そっか、ありがと」
「あー、腹減った!さっさと食うぞ」
梨紅に見つめられているのに耐えられそうになくて、俺はそれから逃れるようにハンバーガーを頬張る。
時間が経ちすぎたハンバーガーは、もう既にかなり温くなっていたけど、そんな事少しも気にならなかった。
