最初で最後の君との約束
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「なんでこんなにしょっちゅう忘れ物しちゃうかな、私…」
自分の忘れ物の多さに呆れかえりながら、私は早歩きで中庭を歩く。
もうこの道を通るのは、この十数分間の間で三回目だ。
前二回と違うのは、私の左手にお弁当箱の入った袋が握られている事だけだ。
いつもより幾分早く歩き、校門を目指していると、左手側の校舎からよく見知った金が姿を現した。
すらりとした長身と、夕陽を反射してきらきらと眩しい金色を放つ髪を持つのは、このはばたき学園には一人しか居ない。
いや、はばたき市を探したって一人しかいないんじゃなかろうか。
あまりに美しいその容姿の持ち主の名は、葉月珪───
先程の私達の会話の中心人物。
そして私の“気になる人”
すでに人の少なくなった校内では、近距離で動くものは嫌でも視界に入る。
前から現れた彼に私が気付くのは当然の事だが、彼も私に気付いたようだった。
葉月くんの翠の瞳が一瞬大きく見開かれて、またすぐに無表情に戻る。
