最初で最後の君との約束
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その中でも一際輝く金を、私は一瞬で見つける。
世界中から色がなくなったとしても、君だけは光り輝く。
そんな風にさえ思う。
「珪くーん!」
少し俯き加減で柱にもたれ掛かっている珪くんに、私は大声で呼び掛けて手を振る。
初めの頃こそ、珪くんは私が大声で名前を呼ぶ事を嫌がったけれど、今ではすっかり慣れてしまったらしい。
私の姿を認めると、少し安心したような表情を浮かべる。
私は駆け寄って、走ってきた勢いそのままに頭を下げる。
漫画の登場人物しかしないだろ、っていうくらいに思いっきり深くお辞儀する。
お世辞にも綺麗とは言わないけど、少しでも私の誠意が伝わればいい。
「ごめんなさいっ!待たせちゃったね……」
人前で恥ずかしげもなく謝罪する私に、珪くんは呆れているんだろうか。
暫く声は返ってこなかった。
……怒っているんだろうか。
怖くなって怖くなってきた私は、恐る恐る顔を上げる。
静かに怒る珪くんほど、怖ろしいものは存在しないからだ。
勇気を振り絞って顔を上げた私の瞳に映ったのは、苦笑いを浮かべた王子だった。
