どこかのだれかの未来のために
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責めてくれたら。
罵ってくれたら。
僕はどれほど楽だっただろう。
ただみんなが“仕方がなかった”なんて言うたびに。
僕は胸が締め付けられるんだ。
いすみが過去の存在として語られることが、僕にとってはなによりも耐え難かった。
“いいの、私はそれでも平気よ”
いすみなら、そんなことさえ言ってのけそうだ。
彼女はそういう女の子だから。
だから、僕は彼女に恋をした。
初めて、共に生きたい、と思った──
いすみの居ないこの世界に、一体なんの価値があるのだというのだろう。
人間、幻獣、そして僕自身。
全てが無意味だ。
彼女が微笑まない世界なんて、いらない──
いすみが居なくなったあの日。
誰にも知られることなく、僕は決意したんだ。
こんな世界、終わらせてしまおう、と───
だから、お願いです
何だってするから
もう一度僕に
彼女が居なくなる前の世界を──
《終》