どこかのだれかの未来のために
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心配そうな瞳で覗き込む彼に、私はそっと手を伸ばす。
視界に入る自分の欠けた爪を見る度に、ああ、私達はまだ戦いの最中にいるのだと思い知る。
今は、あしきゆめとの戦いの日々──
いつ終わるとも知れぬ戦いは、私の心を凍らせる。
散りゆく儚き命達を目の当たりにする度に、私の脆弱な心は悲鳴を上げる。
そんな毎日の中で、彼だけが、銀河だけが、私の希望だった。
彼は私の導きだった。
「……また、怪我をしたのか?」
「これくらい、平気よ」
「………」
「厚志や舞の方が、きっと、もっと大変だと、思うから」
銀河は私の手を取ると、手の甲にそっと口付けを落とす。
獅子を思わせるような金の髪に、伏せられた瞼を縁取る長い睫毛。
そんな仕草をしたら、まるで王子様のようじゃないか、とぼんやりそんなことを考える。
プレハブ校舎の屋上で、何やってるんだろう、私達。
時折、忘れてしまいそうになる。
私達が風を渡る、その理由を。
この場所が優しすぎて。
みんなが暖かすぎて。
