何色にも染まらぬ君へ
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例えるなら、そう
彼女は美しき獣だ
ただ自分の心のままに
自分が傷付く事も厭わずに
前へ、前へと進んでいくんだ──
《彼女はただ美しく》
「趙雲殿!!」
呼ばれた声に振り返れば、其処には仁王立ちの美少女。
華奢な体躯に似合わぬ巨大な獲物を手に、少女は趙雲を睨み付ける。
趙雲が目を見開けば、少女は溜息を零した後に、優雅な足取りで近付いた。
右手に槍さえ持っていなければ、何とも愛らしく気品も兼ね備えた美少女であっただろう。
しかし彼女が放つ雰囲気が全てをぶち壊していた。
「趙雲殿!!今日は私に槍の稽古をつけて下さると、約束したではありませんか」
「あ……」
「まさか、忘れていたのでは──」
「いや、それはない!ちゃんと覚えていたさ」
食ってかかろうとする少女を、趙雲は何とかその場に押し止めた。