何色にも染まらぬ君へ
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***
やけに部屋の中が眩しい。
一体今は何時なんだろう。
だけど、瞼がやけに重たくて目は開けられそうになかった。
それに今日は日曜だから、多少遅くまで眠っていても構わない。
「森ー、もう朝だよー。早く起きろー!」
「んー……あと五分……」
母さんがわさわざ俺の部屋まで起こしにくるなんておかしいな、と疑問に思いはしたが率直に答えた。
体が鉛のように思い。
指先でさえ、動くことを拒否しているような気がする。
「若いのにいつまでも寝ちゃってさ。遊ばなきゃ勿体ないじゃん」
聞き慣れない若い女の声がする。
この家には母さん意外の女はいないのに。
誰だろう。
だけど、不思議と俺はその声を知っている気がした。
正確には知っている声に似ているような気がした。
思い出そうとするにつれて意識は徐々にはっきりとしてくる。
そして俺は理解した。
この家にいるのはいつもの家族だけじゃないんだ!
そう思った次の瞬間、俺のベッドの上、いや正確には俺の体の上に重力がのしかかってきた。
何かに馬乗りにされてるようなそんな感覚だ。
だけど触れている部分は柔らかくて、何か錘を乗せられたかのような硬質なものではなかった。
俺が考えを頭の中でまとめられないでいると、頬を摘まれた。
そして同時に上から声が降ってくる。
「こーら。いつまで寝てるんだよ。今日は俺と遊んでくれるっていう約束のはずだろ?」
信じられなかった。
頭で理解するのに数秒を要した。
今、俺の身に何が起こってる?!