選ばれし子供達
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ふわり、と気の抜けるような無防備な笑みに、つい私も唇をつり上げる。
ただし私の場合は苦笑いにしかならなかったけど。
カヲルは満足そうに頷いてから、私にぴったりと寄り添ってくる。
二人きりの時はカヲルは甘えん坊になる。
それはもう私が恥ずかしくなるくらいに。
でも、私達はきっとこの奇妙な関係性が丁度いいんだろう。
人と関わるのが苦手な私と、私に関わろうとするカヲル。
カヲルは私だけを求めて。
私はカヲル以外は別に必要ない。
私達の間には、立派な共依存が成立していた。
欠けている存在の私が。
何も出来ない子供の私が。
どうすれば人類を救うことが出来るというのだろう。
「ミチはやっぱり温かいね」
「カヲルは相変わらず冷たいね」
「そんなことくらい平気だよ。こうしてミチの温もりを感じることが出来るだけで、僕は幸せだからね」
「…気障」
「素直、って言ってくれないかな」
私の言葉に、カヲルは心外だ、と言わんばかりに唇を尖らせる。
その仕草は私なんかよりもずっと女の子らしいもので、少し悲しいような気もする。