選ばれし子供達
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目を閉じて。
耳を塞いで。
私は世界を拒絶する。
私は自分を拒絶する。
心地良い音楽に満たされれば、束の間であっても嫌なことを忘れられるから。
私はたまらなく、この時間が大好きだった。
授業なんて、知らない。
あとから担任に怒られて、きっとミサトにも伝わって怒られるんだろう。
でも、そんなのどうだっていい。
今の私に必要なのは、勉学なんかじゃない。
それだけははっきり分かってる。
じゃあ何が大切なのか。
そう言われるとまだ答えが見つかっていないから、困ってしまうんだけど。
このまま、時間が止まればいい。
優しい音楽に抱かれたままでいられるなら、どれほど幸せか。
叶わないからこそ渇望し。
手には入らないからこそ希う。
私を含め、ヒトとは須くそんなものだ。
「はー…」
深い溜息と共にゆったりと瞼を持ち上げれば、いつの間にか隣には白銀がいた。
そして私を覗き込む、クリムゾンレッド。
「……カヲル…?」
「うん、おはよう、ミチ」