選ばれし子供達
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あって、たまるか。
戦って、勝って、その先に何があった?
まだ私には何も見えていやしない。
ただ痛みだけを抱えたまま、いつだって死の恐怖に怯えているのに。
それなのに、シンジには私が戦いを好み、望んでいるように見えているというのか。
何故だか、怒りを通り越して悲しくなった。
シンジの瞳に、私がそんな風に映っていたなんて。
「いつか、話したことあったよね。私が使徒と戦うことを選んだ理由、パイロットになることを決めた理由」
私は自分の心を落ち着かせながら、ゆったりとした口調でシンジに問いかける。
シンジがしている誤解を少しでも解きたくて。
シンジは私の前の席に腰を下ろして、私の方に身体を向けてから、一度だけ首を縦に振った。
真剣な眼差しは、戦いの時と同じで。
シンジが私の話を真剣に聞こうとしてくれているのが伝わってくる。
「あの時から、私の気持ちは何も変わってない。私はずっと、変わってない。もしも私が変わったように見えるのなら、それは私が変わったんじゃなく、シンジの方が変わったんだよ」
「僕が、変わった?」
「そう、シンジが変わったの」
私はシンジの言葉を繰り返す。
そうすることで、シンジ自身にその考えを植え付け、浸透させる。
同じままで、いていいはずがない。
あの結末を、何度も迎えていいわけがない。
覚えていないとしても、そんなの、辛すぎる。