あなたの奏でる音色
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蓮くんは私の顔を見据えると、また私の前に屈み込んだ。
澄んだ瞳はあまりに真っ直ぐで。
いつもならそれを受け止めて見つめ返せるのに、今は自分をしっかり保っていないと逸らしてしまいそうで怖い。
これが、現実。
覚悟はしていたけれど、それが揺らいでしまいそうだ。
私、これからどうなるの。
ううん、どうすればいい?
耳が聞こえなくたって、音楽は奏でられる。
ずっと、そう思っていた。
でも今は不安で押し潰されてしまいそうだ。
「怖い、よ。私、間違ってた?」
蓮くんと一緒に病院へ行ったあの日。
あの日に手術をします、とそう言えば良かった?
どうだろう。
不安は不安だけど、でもあの選択は間違ってなんていなかったと思いたい。
ううん、間違いなんかじゃなかった。
手術の成功率は確かに極めて低かった。
でも、失敗する事が怖かったんじゃない。
きっと、手術をしたから、と何かにつけて言い訳をしてしまいそうな自分が嫌だったんだと思う。
喩え蓮くんを悲しませる決断になってしまったとしても。
私はそうしたかったんだ。
呟く言葉に、蓮くんは眉根を寄せる。
でも、すぐに柔らかい表情に戻って言った。
