神と人の綾なす物語
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私がまた風早に視線を戻すと、まさにケーキに立った蝋燭の火を吹き消している所だった。
仄かに揺らいでいた炎が消えたと同時に、私は部屋の電気をつけ、手を叩いた。
それに合わせて、千尋も小さな手を叩く。
勿論那岐も、嫌々仕方なく。
「風早、お誕生日おめでとう」
「ありがとう、紗綾」
「私よりも千尋に言いなよ。サプライズで風早を驚かせようって言ったの、千尋なんだ」
ねー?と千尋に振ると、千尋は満面の笑みを浮かべた。
まさに破顔一笑というやつだ。
「うん、そうだよ。風早、おめでとう!!」
にこにこした表情そのままに、千尋は図工で作ったという写真立てを風早に手渡した。
丁寧にラッピングされているのは、もしかしたら先生か誰かに頼んだのかも知れない。
風早は嬉しそうに微笑んで受け取る。
「千尋、ありがとうございます。今、開けてみてもいいですか?」
「うん!!開けてみて」
「それじゃあ早速…」
風早はラッピングを破いてしまわないように、ゆっくりと丁寧な手つきで包みを開いた。
ピンク色の包装を開くと、中からは黄色のフレームの写真立てが現れた。