神と人の綾なす物語
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
聡い風早の事だから、この時点でもうばれているんだろうな。
中に何が待ち受けているのかを。
そうであったとしても、風早はきっと何も知らなかった顔で驚いて、そして喜んでくれるんだろう。
そして癪だけど、そんな喜んでくれる風早の表情を見て、私は嬉しいと思ってしまうんだろう。
そして、風早はゆっくりと扉を開けた。
「「「風早、お誕生日おめでとう!!」」」
千尋と那岐は正面から、私は後ろから。
私達三人は隠し持っていたクラッカーを鳴らした。
景気のいい音と共に、紙吹雪が舞った。
「これは……」
暗い室内に慣れないのか、風早はきょろきょろと当たりを見回した。
それに気分をよくしたのか、千尋はぐいぐいと風早の腕を引いた。
「風早、風早、早くケーキの火、吹き消して?」
「あぁ、千尋、そんなに引っ張らなくても、俺は逃げたりしませんよ」
そんな二人のやり取りを横目に、那岐にウィンクを飛ばした。
蝋燭の火、よくやった、の意味を込めて。
那岐はちらり、と私を一瞥すると、またふいっと視線を外した。
暗がりでよく見えないが、きっと恥ずかしがっているのだろう。