神と人の綾なす物語
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「じゃあ、今から風早を呼んでくるよ。千尋と那岐は、部屋の電気を消して待機しててね。蝋燭の火は、那岐、任せたからね」
「…分かった」
ケーキに立てられた蝋燭に火をつける役を、千尋はどうしても着けたがったけれど、私と那岐の二人がかりでそれは断固として拒否した。
千尋にライターを触らせるなんて危なっかしいにもほどがある。
それに、千尋が火傷でもしようものなら、後で風早にどやされるのは確実に私なのだ。
理不尽なような気もするが、それだけ風早が千尋を大切に思っていて、更に私を信頼してくれているという事なのだから閉口せざるをえない。
千尋は二人から激しく反対されて、渋々了解してくれた。
納得はしていないようだが、何とか我慢してくれたようだ。
那岐なら火傷をしてもよい、という訳ではないのだけれど、その辺は男の子だから、ライターくらいなら使いこなしてくれると思ったから任せることにした。
部屋の飾り付けも無事に終了し、後は本日の主役の登場を待つのみとなった。
此処で冒頭の私の台詞に繋がるのである。
「紗綾、早く風早を呼んできて」
幼い千尋はもう待ちきれないようである。
まぁそれも無理はないのかも知れない。
今日という日の為に、飾り付けの準備をしたりして、頑張ってきたのだから。