神と人の綾なす物語
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那岐は年の割に大人びた所がある。
達観しているというか、冷めているというか。
そんな危うげな所があるから、私は那岐を放っておけない。
何だか昔の私に似ている気がするから。
だから私は何かをする時には必ず那岐を引き込む。
勿論彼は嫌がるけれども、そんなものは問答無用、お構い無しだ。
きっと、那岐は心の底から嫌がっている訳ではないと思うから。
だから今回も無理矢理に仲間に入れた。
風早に日頃お世話になっているのは、那岐も同じだから。
「もう、那岐。そんな言い方しなくたっていいじゃない!!」
「ほらほら千尋、喧嘩しない。今日はみんなで風早のお誕生日を祝うんだから、二人とも仲良く、ね?」
「…うー…分かった」
「はぁ、どうして僕がこんなこと……」
悪態を吐く那岐を横目に、私は隠していた箱を出した。
「じゃーん。これなーんだ?」
「あーもしかしてケーキ!?」
「うん、千尋、正解!!」
キラキラと瞳を輝かせて身を乗り出す千尋の前に、私はケーキを出した。