目に見えぬ絆を胸に
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楽しかった記憶
嬉しかった記憶
それらに結びつく歌は
いつまで経っても
忘れることはないから
《遠い日の歌》
七月七日、七夕。
元いた世界ではまだまだ梅雨時で、ジメジメとした暑い日が続いていたけれど、ここ平泉は全く違っていた。
風が吹けば少し涼しくて、縁側に腰を下ろして空を見上げているくらいでは、汗一つかかなかった。
同じ時期でも、場所によってこれほどまでに季候に差があるとは思わなかった。
ただ平泉は冬には厳しい寒さを迎える。
どちらかというと寒がりな私からすると、夏は平泉で過ごし、冬は沖縄辺りのどこか暖かいところで過ごしたい。
我が儘だって分かっているけど、寒いものは寒いし、暑いものは暑い。
「七夕って雨が降るイメージが強かったけど、この世界はそうじゃないのかな…」
空は快晴。
雲一つない。
この世界にはテレビの天気予報なんてないなら、この先の天気がどうなるのか私にはよく分からないけれと、今の空を見る限りでは崩れることはなさそうだ。
七夕。
そういえば子どもの頃は、有川家、春日家と合同で笹飾りを作っていたっけ。
短冊に願い事を書いて。
でもそれを見られたくなくて、お父さんに頼んで笹の高いところに結びつけてもらっていたっけ。