理想と現実のはざまで
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君との約束を
僕はどうやら守れそうにない
君のたった一つの願いだったのに
その願いさえ、叶えてやれない
でも、僕は
後悔したりはしない
絶対にしない
貴女を守れるなら、それでいい──
《少しずつ失われる体温》
平泉。
雪に包まれた美しい場所。
誰よりも君は雪が似合う。
触れれば儚く消えてしまいそうで。
近付きたいのに近付けない。
でも、その純粋な美しさに目を奪われずにはいられない。
心惹かれずにはいられない。
「これで、漸く平和が訪れるんですね……」
上擦って掠れた声を漏らすのは奏多さん。
誰よりも皆の平穏を祈っていた少女の願いが、漸く成就しようとしている。
誰よりも悲しみ。
誰よりも傷つき。
それでも諦めずに進み続けた少女に、やっと与えられのだ。
彼女を選んだ龍からの、贈り物が。