あなたは私を知らなくても
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剣を取る事。
人を殺める事。
後悔はしていない──
貴方が、笑って私の側にいてくれるなら。
それだけで、私が前へ進む力になる。
「九郎さんは悪くありません。これは、誰にも止められなかった事ですから」
「しかし、現にお前は…!!」
「私は…!!私なら、大丈夫ですから。それよりも望美の所へ」
私は九郎さんに背を向けて、小さな声で言った。
側に居て欲しい。
でも、きたない私を見ないでいて欲しい。
相反する思いが、私の中で交錯する。
それを悟られない為に、私は九郎さんに背を向けた。
「いや、俺は此処に居る」
九郎さんの言葉に、私は肩を震わせる。
どうして。
どうしてそんな事言うの。
私は、こんなにも汚れている。
忌むべき戦いを求め。
そしてその中に喜びを見出してしまった。
人として、私はもう壊れている。
そして、一度壊れてしまったものは、もう、戻らない──
自分が、嫌いなのよ。
私はきっと、貴方に相応しくない。
「…同情の気持ちで、優しくしないで下さい。私は、その優しさに縋ってしまう……」