人ならざるものであっても
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憂鬱な雨の日も
君が隣にいてくれれば
この上なく幸せ
君の隣にいるために
少しくらい嘘を吐いたって
今日くらいは許されるよね──
《誰にも見えないから》
授業中に突然降り出した雨。
それはもうバケツをひっくり返したかのような激しい雨で。
授業が終わってもこの調子の雨が降り続いていたら、家に帰るのが億劫だな、なんてそんなことを考えていた。
6時間目の授業が終わって。
結局は雨は止まなかった。
それでも、降り出してきたばかりの頃に比べれば、かなり雨脚は弱くなってきていた。
もう少し待てば、また更に雨は弱くなるかも知れない。
だけど、止む保証はどこにもない。
もしかしたら、また豪雨になる可能性もなきにしもあらず、なのだ。
将臣は諸事情で学校にまだ来ていないし、譲は部活、望美は委員会。
今から家に帰るのは私一人。
ああ、将臣に電話でもかけて大きな傘を持ってこさせようかしら。
どうせ家に居たって大したことしていないんだし。