あの遠き海へ願う
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愛しい緋色
対をなす
美しき翠
どちらかを選ぶしかないなら
私は迷わず緋色に染まるだけ──
《愛する人の為ならば》
遙か遠くを見つめれば、広がるは紺碧。
幾度となく訪れた、熊野の海。
ヒノエの大切な場所。
恋人の、私よりも。
どちらも大切。
どちらかなんて選べない。
欲張りだから、両方手に入れる。
自信満々に君はそう言った。
実際、きっと君は私と大切な熊野との間をうまく立ち回るんだろう。
それが私の知るヒノエという男だ。
本当に彼を想うのであれば、彼の言葉を受け入れるべきなのかも知れない。
いや、きっとそうなのだろう。
でも、私はそれを素直に受け入れることが、どうしても出来ない。
何度も言い聞かせるけれど、心がそれを認めようとしない。
だって、好きな人には、自分だけを見ていてもらいたいじゃない──