あの遠き海へ願う
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剣の腕や、神子としての力がどれほど強力なものになったとしても。
私はきっといつまでもヒノエには敵わないんだろう。
相克関係のように、それは私達の間にずっと存在し続ける。
何となく、そんな気がする。
「私を撮った写真、それだけ?」
「ん?」
聞こえていたくせに。
それでもとぼけようとするヒノエに、私はまた一つ大きな溜息。
今日はたまたま微睡んでいただけだから気付いたけれども、いつ何時あの携帯のカメラに狙われているか分かったもんじゃない。
…一体あの携帯にはどんな写真が収められているのだろう。
気にはなるけれど、恐ろしさが勝って、とてもじゃないが聞けそうにない。
「ヒノエ、お願いだからその携帯で色んな人を見境無く撮りまくるのは止めてちょうだいね」
「ふふ、奏多、それはやきもちかい?」
「はい?今の言葉のどこにそんな要素が?」
ところかまわずシャッターを切りまくってたら、いつか誰かに訴えられて警察にでも捕まるんじゃないか。
それを心配して親心から言ってあげただけなのに。
何故にそれが嫉妬へと変化を遂げるのか。
まったくもって彼の思考回路は理解し難い。